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ティーンエイジャーは献血後には鉄剤が必要

2020年6月5日(ヘルスディニュース)-  献血を行っている10代の若者は、長期的な鉄欠乏の重大なリスクがあると新しい研究では警告しています。

この懸念は、全国的に16歳から18歳の年齢層が最も献血を行う人が増えている集団の1つとして浮上しているためです。

しかし、2016年から2018年の間に1回以上献血した10代の約31,000人を対象としたこの調査では、10人に1人が初めて献血したときに、すでに鉄欠乏であったことがわかりました。

ジャーナルPediatricsのオンラインで6月5日に発表されたレポートでは、献血の1年後も、女子の3分の1と、男子の約15%が、まだ鉄分が少なかったことが示されました。

「あらゆる種類での失血が、米国における鉄欠乏症の一般的な原因です。」

と筆頭著者のラルフ・ヴァッサロ博士は述べました。

そして「献血により、鉄含有赤血球が喪失します。」と彼は付け加えました。

ヴァッサロ博士は、アリゾナ州スコッツデールにある献血を収集および配布している非営利団体の血液サービスプロバイダー、Vitalantの医療および科学の最高責任者です。

研究者たちは、10代の若者の献血は、急速な成長、女子では月経の開始、健康状態の悪い食習慣を背景として行われていると指摘しました。

これらすべてが体内の鉄分の値に影響します。

ウィスコンシン州ミルウォーキーにあるバーシティ血液研究所(Versiti Blood Research Institute)の血液研究の責任者であるアラン・マスト博士は、この研究結果に付随する社説を書きました。

マスト博士は、月経が十代の女性、および成人女性の鉄分の喪失に寄与していることを指摘しましたが、数回献血を行えば男性にも鉄欠乏症は見られるだろうと述べました。

献血者にはは、鉄分レベルのチェックは必要がありません。

鉄欠乏症の結果は重大である場合があります。

ヴァッサロ博士によれば、あらゆる年齢の献血者に時々見られる症状は、体力がなくなり、出産においては、乳児に出生体重の低下が見られ、氷、粘土、デンプンなどといった非食品の食欲を引き起こす可能性があります。

したがって、米国血液センターでは、全てのドナーに対して、

「献血中に失われた鉄分だけをすばやく補充するため」献血の後、60日間、低用量(18mg〜28mg)の鉄剤を摂取することを推奨しています。

ヴァッサロ博士は、ほとんどの10代のドナーは、低用量の鉄剤であれば無期限で安全に摂取できると述べました。

ほとんどの場合、1日あたりの鉄剤の推奨量である、男子の11 mg、女子の15 mgまで届かず、不足しています。

鉄を豊富に含んだ食品には、強化シリアル、一部の豆、牛肉の赤身やレバー、ほうれん草、豆腐、ジャガイモなどがあります。

この研究では、参加者の女子の約79%と男子の75%が初めて献血を行ったと研究著者らは述べています。

大多数(女子の96%、男子の74%)は赤血球、白血球、血小板、血漿の全範囲を含んだ全血(WB)の献血を行いました。

この研究の背景によると、このような献血では鉄分が約250 mg失われます。

赤血球のみが収集された人の中では、少数の人が「二重赤血球」(2RBC)の献血を行いました。 2RBCの献血では425 mgの鉄分が失われます。

鉄分の補給を助けるために、一度献血を行ったドナーは、次のWBの献血まで、56日間、2RBCの採血を行った場合は、112日間、間を置く必要があります。

しかし最初のWB献血の1年後、最大で40%の女子と20%の男子に鉄欠乏症が見られたことが研究でわかりました。

「これは若いドナーの鉄分の補充の必要性を強調するものです。」

とヴァッサロ博士は述べました。

しかし、マスト博士は、成人の献血にもっと重点を置く方が良いかもしれないと示唆しています。

「ティーンエイジャーはまだ成長途中であり、鉄分を必要とする発達過程である、神経認知機能も発達段階です。」

「彼らはまた、鉄分が少ないかもしれない貧しい食生活をする傾向があります。」

そして、女子にとっては月経の初期の段階なのです。

 

「したがって、ティーンエイジャーは成人よりも体内に貯蔵される鉄分のレベルが低く、毎日、成人よりも多くの鉄分を必要としますので、献血後には成人よりも鉄欠乏症の影響を受けやすいのです。」

とマスト博士は述べました。

「輸血は米国の医療での重要な部分であり、適切な血液供給が不可欠です。」

とマスト博士は述べました。

しかし、彼は、両親は子供たちが直面する可能性がある鉄欠乏症の危険性について学ぶべきであると述べました。更にステップアップし、自分自身でも献血を行うようになるでしょう。

同氏はまた次のように述べました。

「大人の献血がより頻繁になり、献血をティーンエイジャーに依存することが減らせればそれは、より素晴らしいことでしょう。」

 

 

【以下のリンクより引用】

Teens Can Donate Blood, But May Need Iron Supplements After

Health Day