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JapanRx / テストステロン値が高いことによる影響は男女で異なる

テストステロン値が高いことによる影響は男女で異なる

新しい研究では、性ホルモンテストステロン値が高いと、男女共にさまざまな健康障害を引き起こす可能性があることが明らかになりました。

女性では、テストステロンは2型糖尿病のリスクを高める可能性がありますが、男性では逆のリスクを下げます。
しかし、高レベルのテストステロンは女性の乳がんや子宮内膜がん、男性の前立腺がんのリスクを高めると、研究者らは報告しています。

「私たちの調査結果では、テストステロンが疾患に与える影響に関する独自の洞察が示されました。特に、糖尿病に対するテストステロンの真逆の効果が見られたため、研究では男女を別に考慮することの重要性が強調されています。」と、イギリスのエクセター大学に努める、筆頭研究者のキャサリン・ラス氏は述べています。

「この調査結果を利用してテストステロンサプリメントの使用を正当化するためには、他の疾患、特に心血管疾患に対するテストステロンの同様の研究が完了するまで、注意が必要です。」と、ラス氏はケンブリッジ大学のニュースリリースで説明しています。

ニューヨーク市にあるアルバート・アインシュタイン医学校の名誉教授であるジョエル・ゾンゼイン博士は、男女共に正常値の「スイートスポット」があると述べました。
「多すぎると良くないが、少なすぎても悪い」と、彼は説明しています。

「テストステロンサプリメントは、効果についてきちんとした証拠のない正常値を基にして、男女共に広く使用されています。本当に欠乏がある人用のテストステロンサプリメントは、また別です。」と、この研究には携わっていないゾンゼイン博士は述べました。

研究では英国の研究者が、イギリスのバイオバンクに登録されている、425,000人を超える男女の遺伝データを収集しました。
結果、研究者は、テストステロンのレベルと、これに結合するタンパク質である性ホルモン結合グロブリンに関連する2,500以上の遺伝的変異を発見しました。

研究者は、他の関連研究の分析を用いて調査結果を確認し、ランダム化法を使用して、テストステロンと疾患との関連に因果関係があるかどうかを確認しました。

女性では、テストステロン値が高いと2型糖尿病リスクが37%増加し、多嚢胞性卵巣症候群リスクが51%増加しました。

しかし男性では、テストステロン値が高いと、2型糖尿病の発症リスクが14%低くなることが示されました。

「男性ではテストステロンが高いほど保護効果があり、2型糖尿病のリスクが低下するというのは、私にとって新たな発見です。」とゾンゼイン氏は述べました。
「この結果は他の研究でも再現し、メカニズムを解明する必要があります。」

ニューヨーク市のレノックスヒル病院の内分泌科医であるミニシャ・スード医師は、テストステロンは乳がんリスクに関連するエストラジオールに変換されるため、女性には保護効果を発揮しない可能性があると述べました。

「女性のテストステロン値が高いと、内臓脂肪を増加させることも示されており、これはメタボリックシンドロームの一因と関連しています。」と、スード氏は述べました。

テストステロン値の高い男性が2型糖尿病を発症するリスクが低いことは、除脂肪筋量が多いことに関係している可能性が高く、これによりインスリン感受性が改善し、2型糖尿病発症率が低くなると、彼女は述べました。

しかし、スード氏は、男性が糖尿病予防のためにテストステロンサプリメントを使用すべきだとは考えていません。

「テストステロン療法には、男性が既に前立腺がんを発症しやすい状態である場合、赤血球数の増加や前立腺がんリスク増加など、潜在的なリスクが伴います。」と彼女は述べました。

肥満または2型糖尿病の男性は、テストステロン値改善のためのライフスタイルの変更、すなわち減量、健康的な食事、運動を行うことで、より大きな効果を得られるでしょう。

出典 2019年2月10日更新 MedicineNet『High Testosterone Levels Have Different Health Impact for Men and Women』(2020年2月13日に利用)
https://www.medicinenet.com/script/main/art.asp?articlekey=228072