デングショック症候群-あなたが知っておくべきこと
金曜日、ハイデラバード、サロネガーのサイナガルコロニーに住む、29歳のKラジニさんがデング熱による最新の犠牲者となりました。
彼女は双子の赤ちゃんを出産した後すぐにデングショック症候群で死亡したとのことです。
デング熱は、インド国内のいたるところで繰り返し発生するため、患者の死亡者数も多大です。
例えば、2015年には、合計99,913件報告された症例のうち220人がデング熱からの合併症に起因し、死亡しました。
2016年は、10月2日現在で、死亡者数は合計51,731件の症例のうち、93人にのぼっています。
デング熱の治療法はありませんが、重症の場合でも適切な対症療法で、命を救うことができます。
従って深刻な症状を発症した場合には、適時に適切な治療を行うことが非常に重要です。
【デングショック症候群とは?】
デングショック症候群(DSS)そして、 デング出血熱(DHF)は、最終段階に発生するデング熱のより深刻な状態です。迅速な治療をしなければ命にかかわります。
DHFは、血液やリンパ管に影響を与えるデング熱の重症型であり、未治療のままにしておくと、循環系の疾患につながる可能性があります。
循環器系に障害が発生すると出血やショック状態になり、これが、デングショック症候群です。
【DHFおよびDSSの症状】
DHFは、最初はデング熱でも軽度の症例のように思われますが、危険信号は多くの場合、熱が下がる頃に出現します。
嘔吐、激しい腹痛、気分がいらいらしたり落ち着きがなくなるなどの気分の変化、あざができたり皮膚から出血、または鼻や歯茎の出血などの危険信号があります。より深刻な場合は、膣および頭蓋内などの身体の他の部分からの出血症状が現われます。
しかし、その名称にも関わらず、DHFは主に、管透過性を増加させることにより循環系に問題を引き起こす血漿漏出を伴います。この状態が治療されないとDSSに進行してしまいます。
DSSの症状は血圧の急激な低下、急速、もしくは弱い脈拍、呼吸困難、散瞳、皮膚が冷たい、口の渇きや不穏状態などです。患者がDSSの状態となったら治療をすぐに行わなければ、12〜24時間以内に命を落とす可能性があります。
【なぜ一部の人だけ深刻なデング熱に苦しむのでしょうか?】
一部の患者にのみ、DHF / DSSの症状に苦しむ理由について、全体像はまだ把握されていません。
しかし、一般的に免疫系が弱い人やデング熱に感染したのが初めてではない人はDHFに対してより脆弱であることがわかりました。
デング熱にかかる患者は、感染した特定の菌株に対して免疫がつきます。しかし、疾患の他の3つの菌株に対する免疫はなく、特定の菌株のみに対する免疫となり、もし別の菌株に感染した場合は、DHFに脆弱になります。
他の危険因子は、喘息、鎌状赤血球貧血や糖尿病、ならびにヒト白血球抗原対立遺伝子(免疫系の機能に関与する遺伝子)の変動のような、特定の慢性疾患を有することなどが挙げられます。
DHF / DSSの完治療法はなく、症状の治療のみとなります。そのため、補液や他の治療法で早期に循環系の問題の進行を防ぐために、DHFの症状がある場合は、適切に監視されることが重要です。
(記事元)http://www.thenewsminute.com/article/