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トラネキサム酸がAIS手術における失血を減少

トラネキサム酸は、血液の損失を低減する止血剤として単独、もしくは、イプシロン - アミノカプロン酸と組み合わせ使用されます。

前向き多データベースレジストリ調査の結果によると、思春期特発性側弯症の手術中のトラネキサム酸の術中投与は全血液損失及びアミカ(イプシロン - アミノカプロン酸、Xanodyne Pharmeceuticals社製)の術中投与と比較して、細胞セーバー輸血の必要性を減少させました。

調査結果を発表したバロンS.ロンナー医学博士の記載によると、トラネキサム酸(TXA)は、血液量の割合として減少推定失血(EBL)につながりました。また、思春期特発性側弯症(AIS)手術後の最終フォローアップ時のセルセーバー輸血を少なくすることにも繋がりました。

「我々は、TXAが、血液量減少やセルセーバーの割合を含め、これらのパラメータのすべてに最もよく効いたことをつきとめました。」と、ロンナー博士は述べました。

【トラネキサム酸 対 アミノカプロン酸】

ロンナー博士は、プレゼンテーション中に、トラネキサム酸がイプシロン - アミノカプロン酸を上回った方法の描写に概略図を示しました。
例えば、研究に含まれる患者の非抗線維素溶解のグループよりもイプシロン - アミノカプロン酸に関連した失血量の方が多かったのです。

「我々は、コブ角の大きさの程度の融合レベルで標準化した場合でも、同じ所見のままです。TXAは、パフォーマンスが向上し、アミカはあまり有効ではありませんでした。しかし、抗線維素溶解療法での作用において、TXAは明確な利点がありました。」と、ロンナー博士は述べています。

ロンナー博士と彼のグループは、将来を見越してAISレジストリ研究から抗線溶薬を受けなかった患者と比較して、AISの手術中にイプシロン - アミノカプロン酸の投与を受けた117人の患者に、AISの手術中に手術TXAを受けた525人の患者の比較結果からデータを収集しました。
彼らは二つの薬剤が血液損失、EBLおよびセルセーバー輸血に与えた影響に焦点を当てました。

【失血パラメータへの影響】

研究者は、手術の同じタイプの中にいない、抗線維素溶解を受けていない1,127人の患者の対照群と、これらのグループを比較しました。
彼らは、失血、全血液量のための調整失血、および標準化された融合レベルによって血液損失曲線の大きさを評価しました。

ロンナー博士らはまた、外科医の変化、総手術時間および骨切り術を管理するために、多変量解析を行いました。

調査結果に基づき、輸血セーバー血液量と細胞の割合としてEBL、イプシロン - アミノカプロン酸群と対照群と比較しての調査結果に基づいて、
EBL、輸血セーバー血液量と細胞の割合としてのEBLは、イプシロン - アミノカプロン酸群と対照群と比較してトラネキサム酸コホートにおいて有意に低かったです。

【組合せ結果分析】
研究者らは、イプシロン - アミノカプロン酸とTXAグループの結果を組み合わせると、EBLは、複合グループ内の865 mLであり、対照群では1010 mLでした。
組合わせ群は、対照群では31%のEBLに比べて24%のEBLとなりました。
また、複合グループはそれぞれ242.4 mL及び276.6mLで、セルセーバー輸血は対照群よりも有意に少ない結果となりました。

「外科医手術時間、および骨切り術のコントロールを行った、多変量解析で、
我々は単位のレベルの分析をしたとき、トラネキサム酸がアミカを上回ったことを示しました。
このグループ内の手術部位感染に違いはなく、血栓塞栓性合併症はありませんでした。」とロンナー博士は述べました。

博士は、トラネキサム酸は、重大な失血が予想されるAISの手術に使用されるべきだと締めくくりました。

(記事元)
http://www.healio.com/spine-surgery/deformity/news/print/spine-surgery-today/%7B6221ceed-d2f4-480e-97b3-424d64875374%7D/results-show-tranexamic-acid-may-help-reduce-significant-blood-loss-in-ais-surgery