ドナーがC型肝炎を発症した場合の腎臓移植の安全性
2019年9月12日(HealthDay News)- C型肝炎ウイルス(HCV)のキャリアから提供された腎臓は、米国の腎臓移植で日常的に使用されており、移植後1年で十分に機能すると新しい研究は報告しています。
ペンシルベニア大学のヴィシュヌ・ポトルリ博士とピーター・リース博士および彼らの同僚は、この発見はHCVに感染した腎臓を移植に使用することが安全でかつ効果的であるという安心感を人々に与えています。
研究者らは、米国でのC型肝炎に感染した腎臓の移植での使用に関する2015年~2019年のデータを分析しました。
彼らは、全国的な使用率が大幅に増加していることを発見しました。
彼らはまた、2018年9月までに、ほとんどのHCV感染のある腎臓が、すでにHCVにかかっていた患者に移植されたことを発見しました。
しかし、それ以降は、HCVに感染した腎臓の大部分は、HCVのキャリアではない患者に移植されました。
この研究結果は、9月12日の米国腎臓学会誌に掲載されています。
「我々の研究は、HCVに感染した腎臓の移植が現在多くの施設で日常的に行われており、移植後1年で機能していることを示しました。」
とリース博士は述べました。
2015年以前は、HCVの提供者からの腎臓の多くは使用されていませんでしたが、これらの腎臓は正常に移植ができ、移植後にHCV感染を 抗ウイルス薬で治療できることが示されたため、状況は変わりました。
この研究は、HCVに感染した腎臓が移植のためには貴重であり、これらの臓器の拒絶を減らすために措置を講じるべきだという強い証拠を提供していると著者らは述べました。
彼らはまた、腎移植を必要とするHCV感染患者がHCV感染のある腎臓を入手するのが難しくなる可能性があることにも言及しました。
「これらの発見は、すべての臓器提供を考慮することにおいて、小さいが重要な発見です。」とポトルリ博士は述べました。
米国では200万人以上の成人がC型肝炎に感染していると言われています。
オピオイドの流行により、HCVの若い臓器提供者の数が大幅に増加したと研究者らは述べました。
【以下のウェブサイトより引用】
Kidney Transplants Safe When Donors Had Hepatitis C
Health Day