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ドライアイと片頭痛が関連する可能性

新しい研究では、特に高齢者の片頭痛持ちの人は、慢性的なドライアイである可能性が高いことが示されています。
ノースカロライナ州の眼科診療所で治療を受けた約73,000人を対象に10年間行われた研究では、
特定の薬物使用やその他の要因を考慮したとしても、片頭痛患者はドライアイを患うリスクが20%高かったことがわかりました。

この関連性は、特に女性において、年齢とともに強まるようでした
片頭痛を持つ65歳以上の男性ではドライアイも患う確率が2倍になり、また同年齢の女性ではリスクが男性の約2.5倍となりました。

ノースカロライナ大学チャペルヒル校の眼科医であるリチャード・ダビス医師が率いる研究チームは、肝心な点は以下であると述べています。
「片頭痛の既往歴のある患者を受け持つ医師は、これらの患者がドライアイを併発するリスクを認識しておくべきです。」

アリゾナ州ツーソンにあるドライアイ治療の診療所を運営する検眼医であるアンジェラ・ベベルス医師は、この調査結果について個人的にも専門的にも共感を示しています。

彼女は、次のように話しています。
「私自身も長年片頭痛持ちで、ドライアイも平行して患っていたものの、診断は受けていませんでした。
当時はこれら2つの症状を関連付けて考えていませんでしたが、この新しい研究結果を見ると、実際関連があるのかもしれません。」

ベベルス医師はまた、次のように続けました。
「この調査結果に対する私の信用度を強める出来事として、私がドライアイ治療に成功した後の2年間で、片頭痛もまた劇的に改善したという事実があります。」

この研究背景には、成人の8〜34%がドライアイを患っている可能性があるという事実があります。
研究著者らは、ドライアイは目の表面にある涙液層の乱れによって起こり、「目の不快感や視覚障害」の他、生活の質を大幅に低下させ得るその他の目の疾患を引き起こす可能性があると説明しました。

この研究では、一方の症状が他方の症状を引き起こすことを証明することはできませんでしたが、ドライアイと片頭痛の関連性は何年も前から知られていると、研究者らは述べています。
アメリカでは、人口の約14%が片頭痛の影響を受けています。

では、何が関連しているのでしょうか?

報告によると、細胞レベルでの同様の「根底にある炎症過程」が、ドライアイと片頭痛の両方において重要な役割を果たすことが知られています。

著者らは、次のような理論を立てています。
「ドライアイの炎症性変化は、神経筋組織において同様の事象を引き起こし、片頭痛の発症や拡大をもたらす可能性があります。」
あるいは、目の表面の過度な乾燥が主要な神経経路に影響し、これが片頭痛発生を促す可能性がある、と著者らは付け加えました。

なにが関連していたとしても、医師はこれらいずれかの疾患を患う患者はもう一方の疾患発症リスクが高いということに注意を払う必要がある、とダビス医師らは結論付けました。

またベベルス医師は、以下のように述べました。
「このような研究は、ドライアイと併発する症状に焦点を当て、これはアメリカ人の生活の質に明らかに影響を与えるため、重要です。」

本調査結果は、3月7日にJAMA眼科学(JAMA Ophthalmology)に発表されました。

出典:2019年3月8日更新『Study: Dry Eye and Migraines Might Be Linked』WebMD(2019年4月8日に利用)
https://www.webmd.com/eye-health/news/20190308/study-dry-eye-and-migraines-might-be-linked#1