ネットのフェイク癌患者は別の種類の病気に苦しんでいる可能性がある

医学では信頼が非常に重要です。

ますます多くの人々がインターネットを使用して、特定の病気や利用可能な治療に関する事実を探すことで健康を管理しています。

そして、患者や介護者、一般の人々はこの情報が正確で信頼でき、最新のものであることを信頼する必要があります。

事実上の健康ウェブサイトに加えて、インターネット上では、他の患者の経験からの情報、サポート、助言を得るためののディスカッションフォーラム、個人ブログ、ソーシャルメディアなどが利用できます。

人々は自分の病気についての経験、感情をオンラインで共有します。彼らは、特に同じ病気を経験したり、共感できる人々との関係と友情を　　　　　　育みます。

一部の医療専門家は、インターネット上の医療情報の質について懸念しています。

しかし、他の人々は患者がより活力を得ることができ人々がこれらのオンラインコミュニティを使用して情報や経験を共有することを奨励すべきだと　　主張しています。

これらの仮想コミュニティの中で、人々は、遭遇する医療情報が実際に正しいことだけをただ信頼する必要はありません。また、オンラインで出会う　　他のユーザーにも信頼を置いています。

これは、彼らが自分の、しばしば個人的な情報を共有しているのか、他人の個人的な経験について読んでいるのかどうかといった場合です。

オンライン共有は患者にとって非常に有益ですが、潜在的に闇の側面もあります。

「患者」が自分自身についての情報を投稿するという広く知られている事例がありますが、それはせいぜい実際には、正しくなく、わざと嘘の情報を　　流していると見なされる可能性があります。

ブロガーのベル・ギブソンさんは、20歳で脳腫瘍と診断され、わずか数か月しか生きられない経験を書くことで大きな支持を得ました。

彼女は自分の病気、治療、回復、そして最終的な再発についてブログを書きました。そしてその一方で、携帯電話アプリ、ウェブサイト、書籍の開発とマーケティングを行っています。

このすべてを通して、彼女は、このアプローチが彼女の生存の鍵であると主張し、従来の医学よりも食事とライフスタイルの変化を主張しました。

しかし、ギブソンさんの物語は後に、伝えられているように、慈善団体に寄付することを約束したのに支払いを行わなかったことを含め、虚偽の塊で　　あることが明らかになりました。

ある意味では、だまされてお金を払ったことに気づいたとき、人々の信頼は打ち砕かれました。

あるいは彼らはギブソンさんに紹介された例に従って、処方されていた治療薬を中止し、これが有効であるという証拠が本当はなかった新しい食事とライフスタイルを実行していたのかもしれません。

しかし、より深いレベルでは、人々は後に詐欺であることが明らかになった人に同情し、実際に共感していたためにその気持ちを裏切られたと感じるのかもしれません。

真実は最終的にオンラインニュースで公表され、ギブソンさんはソーシャルメディア上での苦情やバッシングの対象となりました。

しかし、そもそもこの種の詐欺的な振る舞いを促進するインターネットの匿名性に何かがあるのです。

現実の世界では、人々はこの種のものにとらわれる可能性ははるかに低いですが、彼らはオンラインの住人です。そして、それが全面的なネット上の情報に対する人々の信頼を崩壊させています。

それにもかかわらず、この種の極端で比較的孤立した事件によってオンラインで発生した道徳的な怒りというのは、見当違いであるのかも　　　　　　　しれません。

ウェブ上でこういうことを行う人が実際に病気であるかもしれないことを示唆する証拠がありますが、それは非常に異なる種類の病気です。

しばしばミュンヒハウゼン症候群と呼ばれる仮病や詐病はインターネットに固有のものではなく、インターネットが出現するずっと前から報告されて　いました。

ローマ帝国時代のギリシアの医学者であるガレノスは、病気をシミュレートするために、人々が嘘をついたり、症状を誘発したりするケースを最初に　特定したとされています。

最近では、「インターネット上のミュンヒハウゼン」という用語は、人々がチャットルーム、ブログ、フォーラムを使用して、同情、信頼、または他の人を　制御するために自分自身に関する誤った情報を投稿する動作を説明するために使用されています。

そのような虚偽の情報を投稿する人々をどのように見るにしても、他人による嘘の可能性が非常に明白であるときに、真に病気である人々がなぜこのような親密な詳細を共有するのかという理由が疑問視されます。

シェフィールド大学が率いる私たちの新しい研究プロジェクト「共有されたスペースと共有するためのスペース」は、末期の病気などの極端な状況に　ある人々の間でオンライン上での信頼がどのように機能するかを理解しようとしています。

私たちは、あったこともなく詐欺や裏切りである可能性が非常に高い状況でなぜ人々が他人をそれほど信頼し状況を共有するのかを知る必要があります。

また、本物のオンラインサポートセンターに対する国民の信頼を確保するために、オンラインで病気を偽る人を特定することも重要です。

【以下のウェブサイトより引用】

Medical Xpress