パーキンソン病患者の眠気の増加は慎重に対処する必要
早期パーキンソン病(PD)患者の多くは、症状が進行するにつれて、日中の過度の眠気(EDS)が認められるとの研究報告があります。
「後期EDSの主要な予測因子は、ベースラインでのエプワース眠気尺度(ESS)で高い点数でした。」
とノルウェースタヴァンゲル大学病院ミカエライェシュタード教授と共同研究者により報告されています。
彼らはまた、その後の経過観察により、フォローアップ中に、ドーパミン作用薬の使用は、より高いESSのスコアと関係があることを発見しました。
「早期パーキンソン病患者でドーパミン作用薬を使用した場合、診断時の睡眠増加傾向の警戒を示す可能性があるため、我々の結果が、病気の管理に影響を与える可能性がある。」とチームはNeurologyで発表しています。
ベースラインでは、153人の薬物未投与のパーキンソン病患者の11.8%は、169人の年齢と性別が同じ健康な人の4.7%と比較して、過度の眠気(ESS≥11)がありました。
。その全体的な有病率もそれぞれの対照において比較すると、それぞれ7.2%と8.0%、5年後、3年後に15.9%と23.4%に増加しました。
「このように、我々の調査結果では、日中の過度の眠気は、早期パーキンソン病の患者が経験しているいくつかの主要な症状の一つであるということを示しています。」と、イェシュタード氏らは述べています。
研究に参加した過度の眠気の症状を持っていなかった患者では、正常範囲内のより高いベースラインESSスコアは経過観察中に過度の眠気を発症する最強の予測因子でした。
男性の性別、年齢が若い患者に対しての長期の経過観察は、交絡因子を考慮した後も有意な予測因子でした。
1年間のドーパミン作用薬の使用量は、EDSの独立した予測因子ではありませんでしたが、経過観察中に高いESSスコアとなり、男性においては、うつ病や生活習慣においての活動、および経過観察の長さなどが関係していました。
したがって、研究者たちは、"早期に眠気が増しドーパミン作用薬による後期治療を有する人の間で、過度の眠気があるとの自覚が増えた。”ということを確信しています。
2015年7月3日に公開
情報ソース:http://www.news-medical.net/news/20150703/
報告 :エレノアマクデミド(MedwireNewsシニアレポーター)