フィナステリドの薄毛の女性への使用
フィナステリドの薄毛の女性への使用
男性脱毛の治療薬は女性の脱毛治療にも使用できるかもしれないということがイタリアの研究により提唱されました。半数の女性が一生のうちに薄毛を経験するといわれています。研究者達はフィナステリドはローションによる薄毛治療ができない女性たちにも使用できる可能性があると述べました。37人の女性を対象に試験を行いましたがイギリスの専門家は薬の効果を証明するために引き続き研究が必要だということを述べました。しかし薬は妊娠中の女性へは有害である可能性があります。研究者らは、Archives of Dermatologyに発表した研究結果から、フィナステリドは標準的なローション治療を利用できない女性に使用可能なことは明らかであると述べた。
抜け毛や薄毛の兆候がある女性は不安や恥ずかしいと考え、本来あるべき姿ではないと考えるようになります。男性型脱毛症（AGA）に比べてそれほど目立たなく、男性が頭頂部から脱毛するのに対して女性は髪が全体的に薄くなります。妊娠中に起こるホルモンの変化や避妊薬服用中止が女性脱毛の原因になることが多いです。症状を治療すする一般的な薬はミノキシジルで、頭皮につけることで髪の成長を助けてくれます。しかし女性によっては薬にアレルギーを持っていたり、1日2回使用するのが面倒に感じる人もいます。イタリアの研究者達はイギリスで販売されているフィナステリドを使用していました。
薬には男性ホルモンのテストステロンを薄毛に関係ある高レベルのジヒドロテストステロンへの変換を阻害する作用があります。すると毛包はホルモンの影響を受けずに正常に戻っていきます。19歳から50歳の脱毛を経験した女性37人を集め、2.5mgのフィナステリドと避妊薬を服用してもらいました。フィナステリドが先天性欠損症を引き起こす可能性があるため妊娠しないように避妊薬を服用してもらいました。避妊薬投与は脱毛に影響を及ぼす可能性のある男性ホルモンのレベルを低下させると考えられました。
試験者達はvideodermoscopyとよばれるビデオ機械を使用し、患者の頭部を撮影、毛髪密度を分析しました。フィナステリドと避妊薬、2つの薬の12ヶ月の投与期間前後に毛髪密度を調べました。治療1年後に23人の患者（全体の62%）に完全が見られました。治療後も13人の患者には違いが見られず、1人の患者は悪化していました。頭頂部に薄毛が見られるパターンはツリー型の薄毛に比べて薬の効果が得られていました。女性たち自身治療は写真で見るよりも効果があったと思ったとされました。29人の患者は体調がよくなったと感じ8人は安定したと述べました。体調が悪化したという報告はありませんでした。
研究を主任したアントネッラトスティ教授は薬は薄毛第一選択の治療ではないと考えていますがローションを使用できない女性、アレルギーのある女性へは使用されるべきであると述べました。多くの患者は外用クリームを使用するよりピルを飲むほうがいいと感じています。避妊ピルを飲む必要のない閉経後の女性にたいしても治療が有効かどうかの研究を実施する予定です。しかし英国博士ナイジェル·ハントは、薬が脱毛症に影響を与えるという証拠に乏しく、フィナステリド服用者と非服用者をわけて更なる研究が必要であると述べました。