フォシーガは糖尿病患者の腎臓病を予防
アストラゼネカ社のナトリウム - グルコース共輸送体-2(SGLT2)阻害剤フォシーガ(有効成分:ダパグリフロジン)は
腎臓病の予防に効果的であると同社は『DECLARE-TIMI 58試験』を引用して述べています。
先週金曜日から今週火曜日にカリフォルニア州サンフランシスコで開催されたアメリカ糖尿病協会の第79回科学セッションにて、
フォシーガに関する心臓血管研究である『DECLARE-TIMI 58』のデータのサブ分析が発表されました。
この研究は、フォシーガの心血管疾患への影響を評価することを目的とし、2型糖尿病患者17,160人を対象として行われています。
研究対象者のうち、48%(8,162人)の患者が推定糸球体濾過量(EGFR)が90mL / min /1.73m²以上であり、45.1%(7,732人)の患者が60mL / min /1.73m²以下でした。
EGFR が60 mL / min / 1.73m²未満の患者における40%以上の減少などの心血管腎イベントの分析によると、
末期腎臓病の発症、および腎臓または心血管を原因とした死亡について、フォシーガはそれらのリスクをプラセボとの比較で24%低下させました。
サブ分析では、フォシーガはプラセボと比較して、『心血管系の原因による死亡』を除く腎臓での事象のリスクを47%減少させました。
この治療により、EGFRは少なくとも40%から60
mL/min/1.73 m²で持続的な低下が見られ46%の減少が示されました。
無作為化試験から6ヶ月後、EGFRの平均的な減少は、プラセボ群よりもフォシーガ治療群の方が大きくなっていました。
標準変化は2年で均等化され、EGFRの平均低下率は3年後と4年後のプラセボのそれよりもダパグリフロジンの方が少ないことがわかりました。
「我々は、心血管疾患の発症を伴わずに腎機能を維持している人が大多数だった以前の試験よりも、糖尿病集団を代表する2型糖尿病患者の
広い集団でのダパグリフロジンの効果を研究しました。」
と、イスラエルのエルサレムにあるハダサ大学医学センターの内科医学教授で名誉教授である共同研究者であるイタマー・ラズ博士は述べました。
これらの結果は、2型糖尿病患者における慢性腎臓病の予防と治療の両方の重要な要素としてのSGLT2阻害剤の価値を強調しているものだと彼は付け加えました。
アストラゼネカ社はまた、糖尿病に関係なく、慢性腎臓病患者におけるフォシーガの心血管系および腎臓への影響を評価するために、
別途『Dapa-CKD試験』を実施しています。
SGLT2阻害剤の予防効果だけでなく治療効果をも評価しているため、この研究の結果はおそらく注目を集めるでしょう。
【以下のウェブサイトより引用】