フルオロウラシルクリームは、日光角化症病変の治療に最適

ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンの3月7日号に掲載された研究によると、
頭部に複数の日光角化症病変がある患者には、5％のフルオロウラシル配合クリームが最も効果的な治療法であると言います。

オランダにあるマーストリヒト大学医療センターのモードH.E.ジャンセン医師とかれの同僚は、
頭部の25cmから100cm²の範囲に5か所以上の日光角化症病変があると診断された624人の患者を対象に、
頻繁に使用される4種類の治療方法の有効性を調べました。
被験者は、フルオロウラシル5％クリーム、イミキモド5％クリーム、アミノレブリン酸メチル光線力学療法(MAL-PDT)、インゲノールメブテート0.015％ジェルによる治療に無作為に割り当てられました。

研究者らは、フルオロウラシルによる治療を受けた患者(74.7%)の方が、イミキモド(53.9%)やMAL-PDT(37.7%)、インゲノールメブテート(28.9%)による治療を受けた患者と比較して、治療完了後12か月後時点での治療失敗なしの累積確率が有意に高いことを発見しました。
フルオロウラシルと比較した治療失敗のハザード比は、イミキモドが2.03、MAL-PDTが2.73、インゲノールメブテートが3.33でした。

この研究の著者は、次のように述べています。
「この結果は、皮膚科や初期治療における治療選択肢に影響を与える可能性があります。」
「費用の面で見ても、フルオロウラシルは最も魅力的な選択肢です。より均一的で効果的な治療法の選択により、大幅なコスト削減の達成が期待されています。」

著者の数名は、製薬会社との経済的な関係性を明らかにしました。

出典：2019年3月7日更新『Fluorouracil cream best choice for therapy of actinic keratosis lesions』Medical press（2019年4月2日に利用）
https://medicalxpress.com/news/2019-03-fluorouracil-cream-choice-therapy-actinic.html