フルナリジンはトピラマートと比べ、慢性片頭痛および薬物乱用頭痛の治療に対してより効果的です。

序文
薬物乱用頭痛（MOH）は二次性頭痛がほぼ毎日、15日以上に渡って続く症状を示し、慢性片頭痛（CM）は薬物乱用頭痛の最も一般的な亜型です。フルナリジンとトピラマートは、反復性片頭痛および変容性片頭痛の予防処置において第一選択薬とされています。またトピラマートは、慢性片頭痛の治療における第一選択薬とされています。

目的
国際頭痛分類第2版（ICHD-II）の基準に従い、慢性片頭痛および薬物乱用頭痛の一次治癒としてフルナリジンとトピラマートを使用した二つの独立した一連の研究を分析し、結果を比較しました。

方法
被験者には、薬物乱用があり、経口薬による予防処置未経験の患者が選ばれました。グループは2つに分けられ、有効性の変化（4カ月の試験期間中の頭痛発作や頭痛発生日数の減少、および有効回答率）が分析されました。

結果
本研究は計348名の被験者を対象とし、内188名がフルナリジン（88.2％が女性、平均年齢は43.8 ± 13.6）、160名がトピラマート（88.0％が女性、平均年齢は40.2 ± 13.2しました。）を使用しました。2つのグループの平均年齢や性別、片頭痛の数、前月に頭痛を経験した日数に大きな差はみられませんでした。4カ月の治療期間中、発作の平均数が著しく減少しましたが、フルナリジンとトピラマート使用者の間に有意な違いはみられませんでした。4か月間の平均頭痛経験日数は、トピラマートが9.7±8.5、フルナリジンが6.9±8.4となり、トピラマートの回答率は57.9%、フルナリジンは72.6%でした。結果、頭痛経験日数の平均減少率は、トピラマートが48.2%、フルナリジンが 63.3%となりました。

結論
フルナリジンとトピラマートは、慢性片頭痛および薬物乱用頭痛の予防的治療として使われた場合、どちらも効果的であることが示されました。フルナリジンは、トピラマートに比べ頭痛発生日数をより効果的に減少させ、また副作用についても比較的少ない結果となりました。

PMC Jounal, 2013年2月21日
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3620084/