ブラックアメリカンは自宅で血圧を測定する方が心臓の問題をより適切に予測できる
2019年9月16日(アメリカ心臓協会ニュース)- 診療所以外の場所や自宅で血圧をチェックすると、診療所を訪れて行う同じチェックよりも黒人の特定の心臓の問題をよりよく予測できる可能性があると新しい研究では示唆されています。
米国心臓協会の機関誌『Hypertension』で月曜日に発表された研究では、長らく知られている問題に新たな光が当てられました。
他の人種グループと比較して、米国の非ヒスパニック系黒人の成人では高血圧がより一般的で深刻です。
人種に関係なく、高血圧はしばしば症状を確認するのが困難で、重篤な心血管疾患を引き起こす可能性があるため、「サイレントキラー」とも 呼ばれます。
これらの疾患の1つには左心肥大、またはLVHと呼ばれるものがあります。
これは、心臓の左のポンプ室が厚くなり、効率的に血液を送るポンプ運動ができない状態です。 LVHは、心不全、脳卒中、腎不全、早期死亡のリスクを高める可能性があります。
研究者は、30歳〜64歳の2,189人の黒人と白人のデータを調査しました。
彼らは、診療所の内外で血圧を測定し、また、LVHについてもテストされました。
収縮期血圧または、上の血圧の測定値などさまざまな要因を調整した後、診療所以外での血圧テストは、収縮期期圧、または上の測定値が、 診療所で行った数値よりもLVHの指標の2倍以上正確だったと研究の主著者であるフロリアン・レーダー博士は述べています。
そして、それは黒人成人の間でさらに正確でした。
この調査結果は、不正確な血圧測定につながる2つの要因である「白衣効果」と「マスク効果」を反映している可能性があると、ロサンゼルスの シーダーズ・シナイ医療センターの肥大型心筋症および大動脈障害クリニックの所長であるレーダー博士は述べました。
「患者が診療所に来て、少し緊張し血圧がわずかに上昇すると、白衣効果が発生します。」と彼は言いました。
「反対に、マスク効果は診療所での血圧の測定値が低いときです。おそらく、歯科医に行く直前にフロスを行うように患者が医者に行く直前に薬を 飲んだためなのでしょう。」
不正確な診療所での測定値の原因に関係なく、この研究の結果は、特に黒人の成人にとって家庭での血圧測定の重要性を強調しています。
「高血圧の診断や治療を診療所の血圧だけに基づいて行うのは間違いだと思いますが、残念ながら、それは大部分の症例で依然として発生して います。」と彼は述べました。
「この調査で言いたいことは、不在時の測定にも注意を払う必要があることです。」
米国心臓病学会およびAHAのガイドラインによると、高血圧の人は自宅で血圧を測定し、結果を医療手帳に記録して医師に提示する必要が あります。
レーダー博士は、これは安価な血圧測定で、またはさらに良いことに、24時間サイクルにわたって血圧を追跡するため、より高価であるがより信頼性の高い歩行モニターで行うことができると述べました。
参加者は歩行モニターを使用しなかったため、研究結果は限られていた、とレーダー博士は述べました。
しかし、それらの使用はすぐに増加する可能性があります。
7月、メディケア&メディケイドサービスセンターは、携帯機器の対象範囲を拡大すると発表しました。
研究に関与していなかったシカゴのノースウェスタン大学ファインバーグ医学部の教授兼心臓病学部長であるクライド・ヤンシー博士は、次のように 述べました。
「この研究は高血圧を診断しようとする際に最も重要なニュアンスを分析するのに役立ちます。私たちは今、患者をパートナーとして取り込むことが いかに重要であるかを理解しています。」
「正確な家庭での診断は、血圧を制御するのに非常に重要である可能性のあるライフスタイルの変化を早期に導入する機会を与え、必要に応じて、高血圧が未治療であったり、または血圧の治療不足により発生する可能性のある健康被害を減らすための医学療法として追加されます。」
この調査結果は、高血圧の黒人成人の治療にはまだ改善の余地があることを示していると彼は言います。
「高血圧による負担は黒人にとっては、文字通り壊滅的であり、黒人は合併症を発症する可能性が高く、黒人でない人種よりも治療が困難な血圧の 症状を発症する場合が多のです。
高血圧は様々な人に発症しますが、アフリカ系アメリカ人の高血圧の診断では、アンテナをもう少し高くする必要があります。」
【以下のウェブサイトより引用】
AHA News: Taking Blood Pressure at Home May Better Predict Heart Problem in Black Adults
Health Day