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JapanRx / ベジタリアン食はクローン病の緩和に役立つ

ベジタリアン食はクローン病の緩和に役立つ

連邦防疫センター(CDC)は2009年、少なくとも565,000人のアメリカ人がクローン病を患っていると推測しました。
この炎症性腸疾患は、入院することとなったり、場合によっては手術が必要となることが知られています。

ここ数年、医学界はクローン病の危険因子を完全に理解することに苦戦してきました。
CDCは、疾患回避に関する適切なガイダンス無しには、効果的な公衆衛生予防プログラムを作ることはできないと述べています。

しかし栄養学ジャーナル(journal Nutrients)に掲載された新しい研究では、この疾患リスクを軽減し得る方法が示されています。
研究者らは、植物ベースの食事方法を続けることがクローン病の治療に役立つと指摘しています。

この調査結果は、クローン病を患う20代の男性の健康状態の分析に基づいています。
研究以前、被験者はクローン病の診断を受けるまで数年の間、疲労や鼓腸、時折発生する重度の腹痛、吐き気、潰瘍を経験していたと報告されています。

この研究で研究者らは、40日間、被験者に肉を食べることを止め、食事から動物性の食品や加工食品を抜くように依頼しました。
40日後、被験者の男性はクローン病の症状が無くなったことを報告しました。

この男性が実践した新しい食事方法には、果物や野菜、全粒穀物、豆類が含まれていました。
研究者らは、植物ベースの食事方法を通じて、患者の腸障害が完全に寛解したと述べています。

被験者の健康診断を行ったところ、粘膜が完全に治癒したことが示されました。
この男性は、研究後もこの食事方法を続けると決め、後に薬を飲まなくても済むようになりました。

「この症例研究は、クローン病に関連した痛みを伴う症状に苦しむ何千もの人に希望を与えるものとなりました。」
と、この研究の共同著者であり、責任ある医療への医者の委員会(Physicians Committee for Responsible Medicine)における臨床研究の責任者を務めるハナ・カフレオバ氏は言いました。

この研究によると、植物ベースの食事には一般的に食物繊維が豊富に含まれており、これにより全体的な胃腸の健康が促進されるといいます。
また、食物繊維は体の健康的な細菌の機能をサポートし、これによりクローン病やその他消化器疾患の発症に対抗します。

「この症例研究は、食品が本当に薬として役立つという考えを裏付けています。」と、カフレバ氏は言います。
「食物繊維を摂り植物ベースの食事を実践すると、クローン病の寛解につながり得るだけでなく、心臓病や2型糖尿病、特定のがんのリスクを下げるなど、良い”副作用”があることが示されました。」

出典: 2019年6月24日更新 Medical Daily 『Vegetarian Diet Causes Crohn’s Disease Remission』(2019年6月28日に利用)
https://www.medicaldaily.com/vegetarian-diet-causes-crohn-disease-remission-437241