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JapanRx / ペットはあなたをより善人にしてくれるのでしょうか?

- 研究では社会や環境に対する考え方への波及効果を調査-

ペットはあなたをより善人にしてくれるのでしょうか?

- 研究では社会や環境に対する考え方への波及効果を調査-

科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載された最近の研究では、ペットを飼っていて動物との積極的なかかわりが多い人は、ペット以外の他の動物、生物圏環境、および他の人間に対してのより積極的な態度を身につけることがわかっています。

 

背景

人間とペットの関係というのは、人間とペットの互いに対する態度や行動に影響を与える可能性があり、相互に有益であり、また活力を得ることができます。

経験としての証拠では、ペットとの接触が、家畜や野生動物などの他のペット以外の動物に対する人間のより積極的な態度や行動を引き起こす可能性があることを示しています。

人間の態度の前向きな変化や動物に対する道徳的関心は、動物に対する社会的同一視と関連していると考えられています。

動物との社会的同一化は、人間と動物をつなぐ認知の拡大、それに加えて、さまざまな社会集団に対する人間の道徳的関心を高めます。

現在の研究において科学者たちは、ペットの所有とペットとの接触が、ペット以外の動物、環境、仲間の人間、肉の消費に対する人間のより積極的な態度を誘発することができるかどうかを調査しています。

研究者らはまた、これらの前向きな態度がペットとの社会的同一化のプロセスによって引き起こされるかどうかも判断しています。



研究デザイン

この研究は主に、ペットの飼い方とペットとの積極的な関わりの頻度を含めペットとの2つのタイプの接触に焦点を当てました。

合計で619人のカナダ在住のペットの飼主と450人のペットを飼っていない人が研究に登録されました。

すべての研究参加者には、ペット以外の動物、生物圏環境、および仲間の人間に対する態度を報告するためのアンケート調査が行われました。

人間と動物の類似性、動物との連帯感、動物の誇りなど、動物との三次元での社会的同一視のレベルも、アンケートによる調査を通じて決定されました。

 

重要な所見

ペットを飼っている人は、ペットを飼っていない人に比べて、3 つの側面すべてにおいて動物に対する社会的同一視がより高いことが観察されました。

ペットと積極的にかかわる頻度や、ペット以外の動物や仲間の人間に対する積極的な態度も、ペットの飼い主の間でより高いことがわかりました。

環境に対する考え方については、ペットの飼主はそうでない人よりも生物圏の環境への関心が高く、人間と環境の相互依存性についてより強い信念を持っていることがわかりました。

さらに、ペットを飼っている人は、ペットを飼っていない人に比べて、週あたりの肉の消費量が少ないことがわかりました。

ペットを飼うことと同時に動物とのより頻繁で積極的なふれあいも、これらの研究変数のほとんどに関連していました。

 

ペットと社会的に同一化するという側面での影響

研究者らはまた、ペットとの社会的同一化の側面が研究変数を予測できるかどうかも調査しました。

3つの側面の中で、動物との連帯感が研究変数の最も一貫した予測因子であることが特定されました。

動物との高い連帯感は、動物とのより積極的なふれあい、ペット以外の動物や仲間の人間に対するより積極的な態度、より高度な生物圏環境に対する懸念や人間と環境の相互依存性に対する考え方、肉の消費量の減少、そして社会的支配志向の低下が予測されました。

他の側面に関しては、人間と動物の類似性が高いほど、社会的支配志向が低いことを独立して予測できることが判明しました。

動物としてのプライドが高いことが肉の消費量が多いことも独自に予測しています。

メカニズムの分析により、動物とのより積極的なかかわりが人間と動物の類似性の向上と関連し、その後、社会的支配志向の低下と関連することが明らかになりました。

この発見は、ペットを「より高い地位のグループ」として認識している人は、さまざまな社会的地位に属する人を区別する『階層』を信じている可能性が低いことを示しています。

動物とのより積極的なかかわりと動物とのより高い連帯感との関連性は、人間と環境の相互依存性に関する信念にプラスの影響を与えることが判明しました。

さらに、動物とのより積極的なかかわりとより高い連帯感との関連性が、毎週の肉の消費量に影響を与えることも判明しました。

 

研究の意義


この研究は、幅広い社会問題に対する人間の配慮を形成するという点で、人間の生活の中でペットを飼うことの重要性を強調しています。

この研究では、ペットと一緒に暮らす人は、ペット以外の動物、仲間である人間、生物圏環境に対して、より前向きな態度や道徳的関心を抱くようになることがわかりました。

この研究で利用されているデータ主導のアプローチと厳密な方法論的および統計的アプローチは、人間とペットの関係についての研究にたいする関心をより高めることに役立ちます。

 

【以下のリンクより引用】

Can pets make you a better human? - Study explores the ripple effect on social and environmental attitudes

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