ペルメトリン使用時は、猫に注意
先日の月曜日、ラジオでダニ除けのためのペルメトリン処理服に関する話題がありました。ペルメトリンは、菊に含まれる天然化合物に似た合成殺虫剤です。5月に発表された研究によると、衣服にペルメトリンをスプレーすることでダニを素早く無力化させ、ダニ咬傷を防ぐことができるそうです。その後たくさんの猫の飼い主から、メールが殺到しました。「ペルメトリンは猫にとって大変有毒です。」これは、ノースカロライナ州、チャペルヒル在住のチャールズ・フィスチャーさんから届いたメールです。フィスチャーさんはまた、次のように続けています。「猫に関する注意事項無しに、衣服へのペルメトリンスプレーを推奨することはとても危険です。」
ペルメトリンと猫の関係
この意見には。多数の人が同意しています。ノースカロライナ州、ジャクソンビル在住のコリーン・スコット・ジャクソンさんは、次のように話します。「ナショナル・パブリック・ラジオは、常に素晴らしい情報源でした。しかし、重要な話が抜けているために猫が害を受けるのは嫌だと思います。」
ペルメトリンのリスクと猫の安全性
猫は他の哺乳動物よりもペルメトリンに対して敏感ですが、慎重に使用すれば猫を飼っていても問題無いと、獣医師は説明しています。アメリカ動物虐待防止協会、動物中毒防止センターの毒物学理事であるシャーロット・ミーンズ医師は、次のように述べています。「使用する用量によっては、中毒を引き起こすことがあります。」猫にとって一番問題となるのは、犬用の高濃度ペルメトリン製品に曝されることです。こうした製品に、45％以上のペルメトリンが配合されていることがあります。
猫の安全を守る方法と注意点
「敏感な猫の場合、ペルメトリン治療を受けた犬と接触しただけでも震えや発作などの症状が出ることもあり、最悪場合死に至る場合もあります。」しかし家庭用ペルメトリンスプレーは、通常1％未満とはるかに低い濃度となっています。リスクを最小限に抑えるのに役立つ規則がいくつか存在します。「犬用の製品を猫に使用しないでください。」と、ペンシルバニア大学獣医学部、毒物学准教授のリサ・マーフィー医師は話します。マーフィー博士もまた、猫にとって最も危険なケースは、犬向けの高濃度製品に触れてしまうことであると考えています。
猫の健康への影響と対処方法
マーフィー博士は、「猫は、ペルメトリン代謝における主要なメカニズムの一つが欠けているようです。」と話し、これによってこの化学物質による影響を受けやすくなっていると説明しています。そして、震えやけいれんといった神経障害の兆候が見られた場合は、直ちに猫を獣医に連れていくことが重要です。それでも、合併症がなければ、「予後が大変良いことが多い」とマーフィー医師は説明します。
安全なペルメトリン使用のポイント
「ペルメトリンとダニ予防について言えることは、猫を飼っている場合は特に注意してください、ということです。」衣服にペルメトリンを使用する場合は、猫が来ない場所でスプレーしてください。そして、衣服を完全に乾かしてから猫に接触してください。「衣服に1％濃度のペルメトリンスプレーを使用し、完全に乾かした場合、猫に問題が起こるとは考えにくいでしょう。」とミーンズ医師は話します。
このように、猫の健康を守りながら、ペルメトリンを適切に使用することが重要です。
【参照記事】
2018年7月11日, npr, Health-Shots, by Jane Greenhalgh
https://www.npr.org/sections/health-shots/2018/07/11/627843581/if-you-spray-your-clothes-with-permet...