マウス実験では1型糖尿病は抗がん剤により発症が鈍化

デンマークのコペンハーゲン大学が率いる国際研究では、 低用量の抗がん剤投与によりマウスの病気発症が阻害できたことにより 1型糖尿病予防への一歩前進しました。 この治療法は肝臓のインスリン産生細胞を保護することも分かっています。 コペンハーゲン大学の生物医学科Dan Ploug Christensen博士とチームはこの発見をオンラインのProceedings of the National Academy of Sciencesにて発表しました。 1型糖尿病はメカニズムは十分に分かっていませんが 膵臓のランゲルハンス島においてインスリン産生β細胞を免疫システムが攻撃する 自己免疫疾患として分類されています。 そして体の血糖値を調整するのにインスリンが必要となります。 現在のところ糖尿病の治療法はなく、毎日数回のインスリン注射が必要となります。 1型糖尿病の発生率は世界で大きく異なりますが、全体的には患者は毎年約3％増で上昇しています。病気発症には遺伝子と環境が大きく関わっていると考えられています。2013年の会議で発表された研究では、 1型糖尿病は、子供が感染症になることが少なくなったことに関係している可能性を指摘しました。新しい研究では、無菌炎症を抑えるリンパ腫の治療に使用されている抗がん剤の使用が推奨されています。 糖尿病は世界的に深刻化している問題であり 研究ではリンパ腫を治療するために使用される低用量の抗がん剤（リシンデアセチラーゼ阻害剤）はインスリン産生細胞を攻撃しないように免疫反応を抑えることができます。 この研究結果は1型糖尿病の予防、治療へ一歩前進したと述べました。 1型糖尿病を発症しやすいマウスに薬物を与えたとき 膵臓にある免疫細胞がすくなり、より多くのインスリンを産生されました。 研究のために癌の治療に使用されるものより100倍低い用量を用いているため 特定のリウマチ性疾患を持つ子どもに対しても安全であることが考えられています。 Christensen博士は薬は有害な炎症シグナルを膵臓のインスリン産生細胞へ送る分子を阻害することで作用します。細胞を破壊する因子を抑制することで細胞を保護してくれます。 がん治療薬はインスリン産生組織の細胞の破壊を遅延してくれることを示し、 近親者に1型糖尿病がおり、発症リスクの高い人に対して病気発症を抑えてくれる臨床試験を行うことが次の課題です。 一方、2013年6月米国の研究チームは1型糖尿病ワクチンは、 小規模試験でどのように作用するかが明らかになりました。 スタンフォード大学医学部が率いるこの研究では、 研究者はインスリン産生膵臓細胞を破壊する免疫システムの一部を止めるDNAベースのワクチンを試験しました。ほとんどのワクチンは免疫システムを高めるように開発されるため、このワクチは珍しいタイプとなります。

以下のサイトより引用
http://www.medicalnewstoday.com/articles/271038.php