メトホルミンによって変化する腸内細菌叢
糖尿病ケアで発表された研究によると、メトホルミンは腸内細菌の組成を変化させるようです。
コロンビアのメデリンにあるビダリウム栄養健康健康研究センター(Vidarium-Nutrition Health and Wellness Research Center)のハコボ・デ・ラ・クエスタ – ズルラガ博士らは、2型糖尿病薬メトホルミンとコロンビアの成人の腸内微生物叢の相関について調べました。
この分析では、糖尿病と診断された28人の参加者(14人はメトホルミンを服用中)と、糖尿病でない84人の性別、年齢、体格指数(BMI)人口統計学的情報、人体測定および血液生化学的パラメーターを測定し、糞便サンプルを収集しました。
腸内微生物叢の組成および構造を、16S rRNA遺伝子配列決定を用いて分析しました。
研究者らは、糖尿病と腸内微生物叢との間の相関について観察しました。
これはメトホルミの使用によって変更しました。
メトホルミンを摂取した糖尿病の参加者は、糖尿病でない参加者と比較して、ムチン分解に関して知られているアッカメルシアムチニフラ(Akkermansia muciniphila)および短鎖脂肪酸(SCFAs)の産生について知られているいくつかの腸内微生物叢の相対存在量が高かったのです。
メトホルミンを摂取していない糖尿病の参加者は、クロストリジアセエ 02d06の相対的な存在度が高く、プレボテラの明確な操作分類単位と、腸球菌カゼリフラバスの存在量が糖尿病でない人に比べて少なかったのです。
「我々の結果は、メトホルミンが、ムチン分解A.ムシニピラおよびいくつかのSCFA産生微生物の豊富化を通して、微生物の腸内構成をシフトさせるという仮説を支持します。」と研究者らは書いています。
これらの変化がメトホルミンの血糖値および抗炎症特性を仲介するかどうかを判断するには、今後の研究が必要です。
(記事元)http://www.endocrinologyadvisor.com/type-2-diabetes/metformin-alters-gut-microbiota-in-diabetes/article/574048/