メラトニンが降圧剤使用者の睡眠を改善する可能性
メラトニンが高血圧患者に与える効果
高血圧の患者がβブロッカーで知られている降圧剤を使用することで不眠に陥るケースはメラトニンにより解消する可能性があることが報告されました。ジャーナルSleepの10月版で小規模の研究が発表され、その内容は 高血圧治療中のの患者がメラトニンを服用することで 長時間の睡眠、寝つきの早さ、睡眠の質の改善がプラセボ薬投与者に比べ見られましたというものです。
メラトニンの睡眠改善効果
睡眠の研究をしている人の間ではβブロッカーは不眠と睡眠断片化を引き起こすことを知られているとニューヨークの不眠症研究所の医師Michael Yurcheshen博士は述べました。さらに試験サンプルの規模は小さいですが試験結果は信憑性があるもので、研究の結果と実際に使用された場合の結果が同じようなものならば、患者にとっては画期的な違いを生むだろうと考えられています。
試験結果の詳細
βブロッカー薬服用者の睡眠を改善するかを試験するために16人のβブロッカー薬服用者を集め、メラトニン服用グループとプラセボグループに分けて3週間の経過を見ました。全ての患者に対して睡眠ポリグラフ、脳波、筋緊張、心拍数および眼球運動の記録を行いました。メラトニン服用者はそうでない物と比べ平均して36分長く睡眠をしていました。またメラトニン服用者は14分早く眠りにつき、ベッドでより長く眠り、通常睡眠の5割以上を占めるステージⅡの睡眠を41分長く行っていました。
メラトニンの安全性と服用期間
メラトニンには多くの薬に対して睡眠を改善するいくつかの作用があります。メラトニン服用者は多くの薬にみられるような薬なしでは睡眠の質が悪化するという事はありませんでした。また、メラトニンの服用をやめてもその効果が続くことが分かりました。薬の服用を続けることで耐性がつき、高用量を必要とするということも見られませんでした。メラトニンを使用した試験が小規模であり、大規模での試験が必要であるといったのにも関わらず、他の睡眠薬とは違い、服用することのメリットがあると述べられています。
メラトニン日本で発売されない理由
「店頭販売サプリメントとしてメラトニンは販売されており半年間までの使用であれば安全であるという臨床試験結果もあります。ただし、半年間を越えて使用した場合の安全性はまだ分かっていません。メラトニンの服用を開始しようと考えている人はまず医師、薬剤師のかたへ相談がすることが必要でしょう。」メラトニンは世界中で広く使用されていますが、日本では発売されていないのはなぜでしょうか。その理由にはいくつかの要因があります。
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