リラグルチドとメトホルミンの組み合わせが産後の糖尿病のリスクを低減
ニューオリンズ-米国糖尿病学会学術集会で発表された研究結果では、妊娠糖尿病の既往歴のある肥満女性にメトホルミンにリラグルチドを組合せ使用した場合、メトホルミン単独使用と比較して、インシュリン分泌と行動において、大きな体重の減少や改善に繋がったことがわかりました。
研究者によれば、この併用療法は、また、メトホルミン単剤療法と比較してHDLコレステロール比のトリグリセリドと血糖値の平均を減少させるのにより効果的でした。
「私たちは、[この患者集団において]減量することが重要だと知っていました。」と、ルイジアナ州バトンルージュにある女性病院で研究を行っている科学部長のカレンエルキンド・ハーシュ博士は、本誌に語りました。
「副作用が体重減少であることを知っていたことが、グルカゴン様ペプチド1受容体アゴニストの使用に関しての弾みとなりました。」
妊娠糖尿病(GDM)が母体の肥満に関連しており、肥満および体重増加は2型糖尿病のリスクの増加と関連しているので、減量を開始することが重要だとエルキンド-ハーシュ博士は述べました。
エルキンド-ハーシュ博士らは18歳~45歳までの太りすぎの女性(BMI> 25kgs/㎡)で、妊娠12カ月以内に妊娠糖尿病を経験した人へ無作為に36週間、メトホルミン2000mgsと皮下リラグルチド(ビクトーザ、ノボノルディスク)1.8mg、またはメトホルミン2000mgとプラセボを割当ました。
76人の女性は、32週から36週の間にフォローアップ訪問を完了しました。結果、併用療法は、HDLコレステロール比のBMI(P = 0.018)、トリグリセリド(P <0.03)、そして、血糖値の平均P <0.03)を減少させるのに有効であったことを実証しました。
研究者は、損なわれたグルコースの調節は、併用療法での15人の患者およびメトホルミン単剤療法を受けた9人の患者で同定されたことを指摘しました。
メトホルミンおよびプラセボを投与された、併用療法を受けた12人の患者と4人の患者は、正常血糖(P <0.025)に戻りました。
2剤併用療法を受けた残りの23人の患者では改善されたか、有意な変化は示されませんでした。
エルキンド・ハーシュ博士は、研究の完了前にテストする必要がある2つの区間があることを認めました。
「私たちがそれをやった理由がNew England Journal of Medicine誌にありました。それは素晴らしい論文として何年も前に存在しました。それは妊娠糖尿病を持つすべての女性を観察(研究)しており、理想としては、母親の回復と膵臓に負担をかけないために次の妊娠まで2年は置くべきだというものでした。」と彼女は述べました。
(記事元)http://www.healio.com/endocrinology/diabetes/news/online/%7B520a6bd5-bb3d-40cf-930e-f687ab25874c%7D/liraglutide-metformin-combination-reduces-risk-for-diabetes-in-postpartum-women