リルゾールの溶解性経口フィルムExservanがFDAで承認
Exservanと呼ばれる水を必要とせずに筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者が摂取できるリルゾールの溶解性経口フィルムが米国食品医薬品局(FDA)によって承認されています。
リルゾールは、20年以上前にFDAによって承認された最初のALS治療薬でした。
その正確な作用メカニズムは完全には理解されていませんが、神経損傷に関連する特定の受容体を阻害するなどニューロンに多くの効果があるようです。
強力な証拠によりこの薬がALS患者の延命を支援するということが裏付けられており、研究では、リルゾールがより進行した疾患のある患者に最も効果的であることを示唆しています。
リルゾール(Riluzole)は、リルテック(Rilutek)のブランド名で販売されている錠剤として、また、Tiglutikのブランド名で液体の形で承認されており、ジェネリック薬も販売されています。
アメリカのアクエスティブ・セラピュ―ティクス(Aquestive Therapeutics)社によって開発されたExservanの新しい点はその管理の容易さです。
Exservanは、舌の上に置かれた薄いフィルムで構成され、舌より送達されます。
それはその有効成分であるリルゾールを溶解して放出し、錠剤やカプセルと同じように体内へ吸収されます。
重要なのは、Exservanは水や他の液体なしで簡単に摂取できることで、ALSの症状として一般的に嚥下困難である患者への治療が容易になることです。
FDAのラベルによると、Exservanはオレンジ色のフィルムに50 mgのリルゾールが含まれており、1日2回、少なくとも食事の1時間前または2時間後に服用することが推奨されています。
このフィルムは舌の上部に付着して溶解し、薬物を唾液で飲み込むことができます。
この薬剤はアクエスティブ社の薬用フィルムテクノロジーを使用して開発されました。
同社によれば、使いやすさと密着性を高め、治療法を最適化することができます。
以前の臨床試験では、Exservanがリルテックと同等の薬物動態プロファイル(薬物により体内で起こること)と良好な安全性プロファイルがあることが示されています。
FDAは、2018年初頭にExservanへ稀用薬品のステータスを付与し、2019年4月にこの新しい製剤の承認申請を検討していることを発表しました。
「私たちはFDAの審査終了目標日より前にFDAからExservanの完全な承認を受けました。
FDAからの継続的なフィードバックとその素早い承認行動に感謝します。」
と、アクエスティブ社の最高経営責任者であるキースJ.ケンダル氏はプレスリリースで述べました。
「Exservanが経口投与の剤形を介して、ALSと診断され、従来の薬剤の飲み込みや投与が困難であった患者に対して有意義な治療をもたらすと予想しています。」
ケンダル氏は付け加えました。
アクエスティブ社は以前、欧州連合でのExservanの商業化と開発のライセンスについてザンボンファーマ社に与えられたことを発表しました。
米国の商業化権はまだ決定されていないため、米国市場での販売開始は不明です。
「私たちは、米国の商業的権利について、潜在的に販売権を持つ業者との対話を続けています」とケンダル氏は述べました。
【以下のリンクより引用】
Exservan, Riluzole in Dissolving Oral Film Form, Approved by FDA
ALS NEWS TODAY