レボノルゲストレル-低用量エストロゲン:経口避妊薬の中では血管系の疾患を引き起こす可能性が低い
BMJに発表された研究によると、レボノルゲストレルを組み合わせたエストロゲンの20μgの経口避妊薬は、黄体ホルモンの種類とエストロゲン用量の他の組み合わせと比較して、肺塞栓症、脳卒中、および心筋梗塞のリスクが低いことに関連していることが分かりました。
「同じ容量のエストロゲンでは、デソゲストレルとゲストデンは、レボノルゲストレルと比較して、肺塞栓症のリスクが統計的に高いことに関連していますが、動脈血栓塞栓症とは関連していません。」と研究報告には書かれています。
「プロゲストゲンが同じタイプの場合、30〜40μg対20μgのエストロゲンの用量では、肺塞栓症、虚血性脳卒中、および心筋梗塞のリスクが低いことに関連していました。」
フランスの国民健康保険の公衆衛生学科のアラン・ワイル博士率いる研究では、2010年7月から2012年9月の間に、少なくとも経口避妊薬を1サイクル服用した15歳~49歳までの4,945,088人の女性を含む、フランスの国民健康保険データベースとフランス国立病院退院者データベースからのデータを使用しました。
研究者は、がん、肺塞栓症、虚血性脳卒中、または心筋梗塞の既往歴のある女性は除外しました。
研究期間中は、エストロゲンとプロゲストゲンの26個のブランド商品の8通りの組み合わせで使用されました。
それらはエストロゲンの用量(20μgから50μg)と、プロゲストゲンタイプ(ノルエチステロン、レボノルゲストレル、デソゲストレル、ゲストデン、またはノルゲストレル)により異なっていました。
フォローアップ期間では、3252件の主要評価項目が記録されました。
1,800件の肺塞栓症(33 10万人の女性あたり33人-年)
1046件の虚血性脳卒中(10万人の女性あたり19人-年)
および407件の心筋梗塞( 10万人の女性あたり7人-年)
黄体ホルモンの種類とリスク要因を調整した後、低用量エストロゲン(20μg)を使用した女性はエストロゲンの30〜40μgを使用した女性と比較して、肺塞栓症が0.75%、虚血性脳卒中で0.82%、および心筋梗塞で0.56%の相対リスクがありました。
エストロゲン用量およびリスク要因を調整した後、著者は、デソゲストレルまたはゲストデンを含む避妊薬を使用した女性は、レボノルゲストレルを含む避妊薬を使用た女性と比較して、それぞれ、2.16%および1.63%、肺塞栓症のリスクが高いことが分かりました。
また、レボノルゲストレルとエストロゲンの20μgの組み合わせは、レボノルゲストレルとエストロゲンの30〜40μgに比べて、肺塞栓症、虚血性脳卒中、および心筋梗塞の危険性が低いことが分かりました。
(記事元)http://www.clinicaladvisor.com/obgyn-information-center/which-oral-contraceptive-has-the-lowest-risk-for-stroke-heart-attack-blood-clot/article/500706/