一か所の施設でホジキンリンパ腫の高齢患者に施された10年間の治療
単一施設で行われた後ろ向きコホート分析により、ホジキンリンパ腫の高齢患者の治療の可能性に関する実際の洞察が明らかになりました。
その結果は、医療誌『Hematology Oncology(血液腫瘍学)』で発表されました。
このコホートには、2009年から2018年の間にホジキンリンパ腫に罹患していた34人の高齢患者が含まれていました。
高齢者評価の結果は、治療法の選択を提供するものです。
70歳以下の患者で、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ビンブラスチン、およびダカルバジン(ABVD)での治療の適合性を調査し、それに不適合 だった患者は、ビンブラスチン、シクロホスファミド、プロカルバジン、エトポシド、ミトキサントロン、およびブレオマイシン(VEPEMB)が投与されました。
またそれらに虚弱であった場合は、クロラムブシル、ビンブラスチン、プロカルバジン、プレドニゾン(ChlVPP)の投薬を受けました。
また、HIV患者1人には、分子標的薬であるブレンツキシマブ ベドチン(BV)が投与されました。
34人の患者のうち、25人(74%) の完全寛解、4人(12%)の部分奏功を含む29人(85%)がに反応が見られました。
13人の初期段階の患者のうち、12人(92%)は完全寛解を達成し、21人の進行期患者のうち13人(62%)が完全寛解を達成しました。
全体として、12人の患者(35%)はグレード3か4の好中球減少症を患っており、9人の患者(26%)は感染による合併症を起こしていました。
好中球減少症と感染症の合併症の割合は、他の治療法と比較してABVDで同程度でした。治療関連の死亡は報告されていません。
3年間の追跡調査では、推定62%の患者が無病状態を維持し、73%が生存しています。
70歳以上であること、病期が進行していること、そして、薬剤に不適合、または虚弱とみなされたことが、より短い無増悪生存期間に 関係していました。
この研究の著者らは、ABVDが適合した70歳未満患者にとって「治療目的」を持つ「有用なオプション」になる可能性があることを示唆しています。
彼らはまた、70歳以上の患者または重大な併存疾患のある患者は、VEPEMBやChlVPPなどの「集約度の低い」レジメンを受けるべきであることを 示唆しています。
【以下のウェブサイトより引用】
Cancer Therapy Advisor