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不安障害への新たな光

テスト結果を待っている間の緊張、うまくいかないことへの恐怖、プレッシャーにさらされている時の感覚や不安・・・これらの感情には、腰痛、頭痛、吐き気、頻脈、振戦、呼吸困難、めまいなどの身体的な症状が伴うことがよくあります。

強度と期間が様々に渡るこれらの病気はすべて、さまざまな障害を伴う不安に関連しています。

不安に対する明確な治療法はありませんが、神経科学的研究により、新しい診断ツールとより効率的な治療法の開発が進んでいます。

Scientific Reports誌で発表されたばかりのカナダ・トレント大学の研究者による研究は、これらの目標を追求し、不安のさまざまな側面を区別しそれぞれに最適な治療法を見つけることに役立ちます。

研究者のチームは、一時的な疾患と安定した慢性の疾患の2つのタイプでの特性と症状で人々の脳では何が起こっているのかに焦点を当てました。

トレント大学心理学部の研究者で研究の科学コーディネーターであるニコラ・デ・ピサピア氏は、この2つの違いを説明しました。

「今日は緊張しているものの、通常は穏やかで静かである場合、あなたは高い状態不安、そして、低い不安特性となります。一方で、通常は静かな方ではない場合、いつも緊張しているもの状態不安は低く、不安特性は高いということになります。したがって、状態不安というのが一時的な症状ですが、特性不安は常にあるものです。」

臨床経験では、とりわけ、特性不安のある人はストレスの多い状況を管理することが困難であり、うつ病のリスクがあり、認知機能が変化し、社会的競争力が低下、そして、精神病理学的障害を発症する傾向があることを示しています。

特性不安と状態不安を区別することは、患者に最も適切な治療を選択し、状態が慢性になるのを防ぐのに役立ちます。

私たちの研究では、慢性不安状態である人が特性不安を発症しないように、状態不安がある人を治療することが基本であることを明らかにしています。

「それを治療する1つの方法は、症状が現れたらすぐに不安を軽減するということです。

たとえば、リラクゼーション技術、身体活動、その他一般的なその人個人の健康を改善する手段を使用します。」

と、ニコラ・デ・ピサピア氏は言います。

研究の目的は、2種類の不安神経の基盤をよりよく理解することでした。

「私たちの研究グループは、40人以上の個人の安静時の脳の解剖学および活動についてMRIで調査し研究を行いました。

その後、測定値を、研究の参加者の状態不安および特性不安の変動と、臨床診療でも使用される標準的なアンケートと関連付けました。これらは臨床実践でも使用されます。

特性不安の最も安定した側面は特定の解剖学的特性に関連しているため、一定であり、反復的で自己生成された否定的な思考を発達させますが、一方、状態不安の特徴は、一時的で動的な活動である脳の機能的な接続性と相関します。

言い換えると、特性不安は永久的な解剖学的特徴(前帯状皮質および内側前頭前野)と相関し、状態不安は脳活動の一時的な反応を伴って現れます。

トレント大学が実施した研究でも、臨床診療に役立つ可能性のある所見が得られました。

「私たちの結果に基づいて、高特性不安の人での不安調節の戦略的な改善は、薬理学的、および、または神経刺激法(例えば、経頭蓋磁気刺激または経頭蓋直流刺激)を使用して達成できます。

最後に、これらの調査結果は、不安障害の症状を改善し、慢性になる前にそれらを治療することを目的とした新しい診断ツールと治療法の作成につながる可能性があります。」

とピサピア氏は述べました。

 

 

 

【以下のリンクより引用】

Study sheds new light on anxiety

Mews Medical Net