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世界アルツハイマーデー: 2060年までに米国の認知症率が倍増すると言われる理由

アルツハイマー病に関連した認知症を患うアメリカ人の数は、2060年までに2倍になるとされています。
連邦防疫センター(CDC)による新しい研究では、年齢や人種などの要因が調査されました。

今年9月19日、「2015年から2060年にかけて、米国における65歳以上のアルツハイマー病および関連する認知症を患う人種および民族の推定」
という題名の研究がアルツハイマー&認知症ジャーナルに掲載されています。

9月21日は、認知症への関心向上と、認知症に対するネガティブなレッテル根絶を掲げる世界のアルツハイマー病の日です。
現在、米国には570万人のアルツハイマー病患者がいます。
2060年までに患者数は、全国人口の3%以上を占める1390万人へ増加する可能性があります。

CDC公衆衛生課の健康地理学者のケビン・マシューは、次のように述べています。
「記憶障害によって日常生活に支障をきたしていると感じる人は、医療関係者に相談することが大切です。
長期的な医療サポートを含む患者の医療ニーズを把握するためには、早期のアセスメントと診断が不可欠です。」

本研究は、アルツハイマー病や関連する認知症を人種や民族毎に予測した最初の研究であると言われています。
アルツハイマー病は米国における65歳以上の死因第5位となっていますが、この調査結果はその人種間格差を明らかにするものです。

上記の年齢層では、アルツハイマー病および関連する認知症の罹病率は、アフリカ系アメリカ人が13.8%と最も高く、ラテンアメリカ人が12.2%と2番目に高い結果となりました。
残りの統計は、非ラテンアメリカ系白人(10.3%)、アメリカインディアンおよび先住アラスカ人(9.1%)、アジア人および太平洋諸島民(8.4%)の順となりました。

少数民族の増加は、罹病率上昇が予測される理由の1つとして挙げられます。
現状の人口増加傾向を踏まえると、ラテンアメリカ人は今後数十年の間に最も大きな増加が予想されているグループです。

専門家達は、寿命伸長も罹病率上昇の大きな一因であると主張しています。
加齢は認知症の最大の危険因子であることから、高齢化が進むにつれて罹病率が高まることは当然であると言えるでしょう。

一方性別でみると、男性の認知症罹病率は8.6%であるところ、女性は12.2%と高くなっています。
調査結果では、2060年までに女性患者が850万人、男性患者が540万になると予測されています。

CDCの取締役であるロバート・R・レッドフィールドは、以下のように述べています。
「本研究は、米国の人口が増加するにつれて、特に少数民族の間で、アルツハイマー病および関連する認知症の患者数が増加することを示しています。」
また、次のように続けました。
「患者とその家族が記憶障害に対処し、医療制度をナビゲートし、将来的に必要となる医療ケアを計画していくためには、早期診断が大切です。」

Medical Daily 2018年9月21日
https://www.medicaldaily.com/world-alzheimers-day-why-us-dementia-rates-will-likely-double-2060-4276...