中国で新たに特定されたウイルスは発生源を見つける必要がある
中国国営メディアは本日、科学者が武漢の都市部で最近、数十人に見られた肺炎のような症状を引き起こす可能性のあるウイルスを特定したと 報じました。
コロナウイルス(SARSが属するファミリー)の新しい形態を特定した後、科学者はそのゲノムの配列を決定し、15人にウイルスの陽性を確認しました。
最初の症例は先週報告
この病気の最初の症例は先週武漢で報告されましたが、日曜日、近隣の香港では、武漢から戻ってきた人々に発熱と呼吸器症状が見られることがわかったため、そのより疑わしい症例を発表しました。
約60人が疾患した武漢では、このウイルスがキジやヘビなどの野生動物も販売されている生鮮食品市場と関連していました。その後、この市場は消毒のため閉鎖されました。
疾患した人を検疫するにまで当局を促したこの流行は、2003年に流行し、中国本土で349人、香港で299人が死亡したSARS(重症急性呼吸器症候群)ウイルスが復活したとネット上で推測されるに至りました。
しかし、香港大学のウイルス学者およびSARSの専門家であるレオ・プーン氏は、正体不明のウイルスにより死亡例が出ていないため、この流行は深刻にはならないと述べました。
武漢保健当局はまた、流行の原因として、SARS、 MERS(中東呼吸器症候群)、および鳥インフルエンザを除外し、武漢保健当局はこれまでのところ人から人へ感染したという証拠はないと述べました。
今週の状況
こういった確証が発表されてから、武漢での死亡例は報告されておらず、肺炎の症状も示さなくなった8人の患者が水曜日までに退院しました。
武漢保健当局は、人から人へ感染した証拠はいまだにないことも報告しています。
現在、中国疾病管理予防センター(CDC)の最高幹部は、国営メディアの新華社通信に、彼の研究グループが病原体をコロナウイルスの新しい形態であると特定し、武漢での15人の患者が陽性であったと確認されたと発表しました。
医療専門家による専門調査団の報告を引用し、国営放送局である中国中央テレビも、本日早々にこの発見について報告しました。
CDC国立伝染病予防研究所の所長である徐建国(Xu, Jianguo)氏は、これらの原因不明のウイルス性肺炎の原因が新しいタイプのコロナウイルスであると特定されたと述べています。
この最初の発見についてはさらなる研究が必要です。
「注目すべき成果」
専門家は新しいウイルス株が迅速に同定されたことについて賞賛していますが、それを理解するにはさらなる研究が必要であることにも同意しています。
世界保健機関(WHO)の中国担当代表であるゴーデン・ガレア氏は、このような短期間で、新しいコロナウイルスを最初に識別できたことは、他国の当局がこういったウイルスの発生を検知し、対応するために役立つ「注目すべき成果」であると述べました。
しかし、彼は、この流行の原因と、今後、数週間はどのように対処する必要があるかを理解するために、より詳細な情報の提示を求めました。
「発生源や、感染経路、感染の程度や実施する必要のある対策を決めるためにはさらなる調査も必要です。」
コロナウイルスについて
コロナウイルスは、風邪から命にかかわるSARSに至るまで、さまざまな程度の病気を引き起こします。
6つの既知の『ヒトコロナウイルス』のうち4つは一般的であり、軽度の呼吸器症状のみを引き起こしますが、他の2つ(SARSとMERS)はより危険であり、世界中で数百人の命を奪っています。
コロナウイルスは、ヒトに感染するだけでなく、猫、犬、豚、牛、ラクダ、コウモリ、ネズミなどの哺乳類にも感染します。
WHOは、SARSウイルスはおそらく動物からヒトに感染したと言っています。
次はどうする?
ガレア氏は、WHOは状況を綿密に監視し続けており、流行の調査と対応のための技術サポートを中国へいつでも提供すると述べています。
香港中文大学の呼吸器医学の専門家である、デビッド・フイ・シュチョン(David Hui Shu-Cheong)氏は、まだ多くの重要な事柄についての詳細を確認する必要があると述べています。
「どの動物がウイルスの発生源であるか、そして、潜伏期間や感染経路を含むいくつかの重要な情報がまだわかっていません。」
【以下のリンクより引用】
Experts say source of newly identified virus in China must be found
News Medical Net