今春のアレルギーはどれくらい悪いのか
花粉をたくさん目にしたり、暖かい春の空気を感じなかったとしても、アレルギーの季節は既に来ています。
アメリカアレルギー喘息免疫学アカデミー(AAAI)によると、アトランタとフィラデルフィアでは、これらの地域の木の花粉の量は非常に高いレベルに達しています。
そして花粉問題を抱えているのは、国の東側だけではありません。
砂漠にあるのにもかかわらず、ラスベガスには木や雑草の花粉が集中しています。
では、アレルギーの季節にはどんなことが起こるのでしょうか。
一部の地域ではまだ冬の気候というところもあります。
一年中、天気がアレルゲンの重症度に影響している可能性があります。
「穏やかだった冬は引き続き春のアレルギーに影響を与えています。樹木は早くに受粉をはじめ、それは長期に及び、そいれがアレルギーの季節を数週間単位で延ばすのです。」
と、
アメリカの喘息・アレルギー財団の会長兼最高経営責任者(CEO)であるケネス・メンデス氏は述べました。
過酷な冬を超え、気温が上がると植物は一気に咲き始めます。
ニュージャージー州サマセットにある、アレルギー専門クリニック『ENT&Allergy
Associates』の理事会認定アレルギー専門医、ステイシー・ガロウィッツ医師は次のように述べています。
「今年の冬と初春の天気は、平均より温暖です。」
典型的な春の最初のアレルゲンは木の花粉であり、続いて晩春と初夏には草の花粉、そして秋には雑草の花粉となると、ガロウィッツ医師は説明しました。
木の花粉は通常冬の終わり(2月末から3月上旬)に始まり、春の終わり(6月末)まで続きます。
草の花粉がピークになり始め、それと同時期に木の花粉もまだ飛散する5月はアレルギーのある人々にとって特に厄介です。
花粉レベルは世界中で上昇しているように思えます。
そして、気候の変動は天候一般に影響を及ぼし、それは順番にやってくるはずのアレルギーの季節に影響を与えると彼女は言います。
お天気サイトのAccuweatherによると、長い冬は木の芽吹きも遅いことを意味することができますが、それと同時に、春の初めには一斉に、突然、花粉が殺到することを意味します。
花粉予防
アラバマ大学バーミンガム校耳鼻咽喉科の助教授であるチョ・ドヨン博士は、症状を抑えるにはアレルギーの原因を知っておくことが重要だと述べました。
特定のアレルゲンを特定するためにアレルギー専門医または耳鼻咽喉科医に相談してください。
それはアレルギー治療に役立ちます。
花粉を避ける予防法には、花粉数が多い時間帯に屋外活動を制限することなどもあります。高効率粒子吸光度(HEPA)フィルターなどが付いた高品質の空気清浄機も役立ちます。
温かい洗剤水で寝具を洗うことも含め、家の中をきれいにすることや、洗濯物を室内で乾燥させることも家の中の花粉を減らす方法です。
外出から戻った際には、服についた花粉が室内に広がらないように服を着替えてください。
今は症状がないものの、いずれ症状が起こることを自分で知っている場合は、アレルギー治療を今すぐ始めることは良い準備です。
チョ博士は声明の中で、投薬によりアレルギー症状を引き起こすヒスタミンを含む化学物質を体が放出するのを防ぐことができると述べました。
アレルギーの治療
「残念ながら、アレルギーを軽減するための新しい治療法は多くはありません。」
とガロウィッツ氏は言います。
抗ヒスタミン薬、鼻用ステロイドスプレー、抗ヒスタミン用鼻スプレーなど、アレルギーを治療するためには多くの選択肢がありますが、アレルギー患者にとって鉄板治療となっているのは、アレルギー注射またはアレルゲン免疫療法です。
注射は、免疫系を低用量のアレルゲンにさらすことで作用します。
「草やブタクサの花粉などの特定の花粉は経口薬で治療することができますが、アレルギー注射は木の花粉に対してより効果的です。」
と彼女は付け加えました。
市販薬として入手が可能な経鼻ステロイド薬は、花粉の季節に定期的に使用される場合には最良の薬だとガロウィッツ氏は述べています。
「これは花粉の季節の直前、3月上旬頃から治療を始めるときに、最もよく使われます。」と彼女は言いました。
経鼻ステロイド薬は、単独でも、経口非鎮静抗ヒスタミン薬と組み合わせて使用することができます。
ケトチフェン点眼薬も目に関連する症状を治療するために市販されていますが、どの薬や薬の組み合わせが最適であるかについては、まずアレルギー専門医と相談してください。
薬物療法なしか、または薬物療法と組み合わせて、アレルギーを治療するもう1つの方法は、鼻腔を生理食塩水ですすぐことです。
これは鼻から粘液とアレルゲンを直接洗い流し、それにより症状がいくらか軽減されます。
【以下のウェブサイトより引用】