代謝の改善には朝食前ではなく朝食後にコーヒーを飲もう

今日（１０月１日）はコーヒーの日

新しい研究によると、夜あまり眠れなかった翌朝に目覚めるための濃いブラックコーヒーを飲むことは、血糖値の制御を損なう可能性があります。

バース大学（英国）の栄養、運動、代謝センターの研究では、さまざまな代謝マーカーにわたる睡眠不足とモーニングコーヒーの影響を調べました。

ブリティッシュジャーナルオブニュートリション誌（the British Journal of Nutrition）に投稿を行った科学者たちは、一晩、睡眠不足であるだけで私たちの代謝は限定的な影響を受けますが、眠気から覚める方法としてコーヒーを飲むことは血糖コントロールに悪影響を与える可能性があることを示唆しています。

糖尿病や心臓病などの状態のリスクを減らすために、血糖値を安全な範囲内に保つことの重要性と、特にコーヒーの世界的に人気があることを考慮すると、これらの結果は「広範囲にわたる健康への影響」を与える可能性があると彼らは言います。

研究のために、バース大学の生理学者は、29人の健康な男性と女性にランダムな順序で3つの異なる一晩の実験を行いました。

• 第一の状況は、研究参加者が通常通りの夜間の睡眠をとり、朝起きたときに甘い飲み物を摂取しました。

• 第二の状況では、参加者は夜間の睡眠障害（研究者により、1時間ごとに5分間目覚めさせられた）を経験し、朝、目覚めたときに同様に甘い飲み物を摂取しました。

• 第三の状況では、参加者は同じ睡眠障害（一晩中目が覚める）を経験しましたが、今回は甘い飲み物を飲む30分前に、まず、濃いブラックコーヒーを摂取しました。

これらの各試験では、参加者からの血液サンプルが、朝食に通常消費される可能性のあるものを反映させたエネルギー含有量（カロリー）のブドウ糖飲料の摂取後に採取されました。

彼らの調査結果は、通常の夜間の睡眠と比較した場合、一晩の睡眠障害が朝食時の参加者の血糖（インスリン反応）を悪化させなかったことを強調しています。

過去の研究では、1泊または複数泊、あるいはその両方で長時間の寝不足となると代謝に悪影響を与える可能性があることが示唆されているため、一晩の断片的な睡眠（例えば、不眠症、騒音障害、または新生児の世話など）では同様の影響はありません。

しかし、朝食前に濃いブラックコーヒーを飲むと、朝食に対する血糖反応が約50％大幅に増加しました。

人口レベルの調査では、コーヒーが健康に関連している可能性があることが示されていますが、過去の研究では、カフェインがインスリン抵抗性を引き起こす可能性があることが示されています。

したがって、この新しい研究は、夜間のあまり眠れなかった翌朝にコーヒーを飲むという一般的な治療法は、眠気を感じるといった問題を解決するかもしれないものの、朝食の血糖調整という体の能力を制限し、別の問題を生み出す可能性があることを明らかにしています。

バース大学の栄養・運動・代謝センターの共同ディレクターであり、この研究を指揮したジェームズ・ベッツ教授は次のように説明しています。

「私たちのほぼ半数が朝起きて、何かする前にコーヒーを飲むことはよく知られています。 —直感的には、疲れを感じるほどコーヒーは濃くなります。直観的には疲れを感じるほどコーヒーが飲みたくなります。

この研究は重要であり、これまでのように広範囲にわたる健康への影響があります。これが私たちの体に何をしているのか、特に代謝と血糖のコントロールについては、限られた知識しかありませんでした。」

「簡単に言えば、特によく眠れなかった翌朝に、私たちの体に入るものがコーヒーである場合、血糖コントロールが損なわれます。

まだ必要を感じている場合は、まず、朝食を食べてからその後でコーヒーを飲むことでこれを改善することができます。これを知ることは、私たち全員にとって重要な健康上の利益をもたらす可能性があります。」

バース大学の保健学科の主任研究員であるハリー・スミス氏は、次のように付け加えています。

「これらの結果は、一晩の睡眠障害だけでは、通常の睡眠と比較して、甘い飲み物に対する参加者の血糖（インスリン反応）を悪化させなかったことを示しています。これは、私たちの多くにとって安心材料です。しかし、濃いコーヒーでぐっすり眠った翌日から始めると、血糖値の代謝に約50％の悪影響がありました。」

「そのため、個人は朝のカフェイン入りコーヒーの潜在的な刺激効果と血糖値が上がる可能性とのバランスをとる必要があり、朝食前よりも朝食後にコーヒーを飲む方がそれには良いかもしれません。」

「私たちの代謝を損なわせてしまう睡眠の中断の量や、それによる長期的な影響はどうなのか、そして運動の仕方など、睡眠が代謝に及ぼす影響について学ぶ必要があることはもっとたくさんあります。」

今週は、世界中でコーヒーが広くアピールすることを祝う国際コーヒーの日（10月1日）です。

現在、コーヒーは世界で最も人気のある飲み物であり、毎日約20億杯が消費されています。

英国コーヒー協会によると、米国では18歳以上の人々の約半数が毎日コーヒーを飲んでいますが、英国では80％の世帯が家庭ではインスタントコーヒーを購入しています。

【以下のリンクより引用】

Drink coffee after breakfast, not before, for better metabolic control

Medical Xpress