体重の増加と食事時間の関係
最近行われた小規模な研究では、遅い時間の食事と体重増加との間の関連性を強める証拠が認められています。
研究者は独自の追跡方法を使用し、その詳細について付け加えています。
米国では成人の肥満率が上昇し続けているため、肥満を抑制する方法を見つけることがこれまで以上の急務となっています。
もちろん、科学者たちは手術や投薬、食事プランや心理的介入まで、幅広い選択肢について調査を行っています。
私たちの食事の時間をどのように変えることが役立つのかということにますます関心を寄せている科学者もいます。
食事のパターンを変えることで少しでも効果があるなら、覚えておく価値はあるでしょう。
カロリー制限のある食事にこだわるのは難しいことですが、時間帯を変えて食事をするのはより簡単です。
問題は、遅い時間の食事というのは本当に異なるのかということです。
デンバーにあるコロラド大学の科学者による最近の実験では、個人モニタリングを詳細に行い新たな洞察を得ています。
体重の増加と食事のタイミング
以前行われたいくつかの研究では、遅い時間の食事と体重の増加との間のパターンを同定しました。
たとえば、2011年の研究で、著者らは、「午後8時以降のカロリー摂取は肥満のリスクを高める可能性がある」と結論付けています。
しかし、その日、遅い時間に食事を摂った人が結果として全体的に睡眠が少なくなるかどうかは明らかではありません。
この要素は専門家の中では、睡眠不足が肥満の一因となる可能性があると考えてられているため重要です。
最新の調査の主執筆者であるアドニン・ザマン博士は、次のように説明しています。
「肥満である成人での食事と睡眠の両方のタイミングを評価した研究はほとんどなく、遅い時間の食事が短い睡眠期間と肥満のどちらかに関連するかどうかは明らかではありません。」
研究者らは、ルイジアナ州ニューオーリンズで開催されたENDO 2019会議で彼らの調査結果を発表しました。
彼らは、太りすぎ、または肥満と認められる平均年齢36歳の成人を31人を募集しました。
研究者はできるだけ多くの関連情報を捉えるために、参加者の睡眠、活動のレベル、そして食事について評価しました。
各参加者は、自分の睡眠 と覚醒サイクルを監視するアクティウォッチを装着していました。
彼らはまた、自分の太ももにactivPAL(電子加速度計)を装着しました。
そして、参加者はMeal Loggerと呼ばれるスマホアプリを使って彼らが食べたものを追跡しました。
アプリを使って、彼らはそれぞれの食事とおやつの写真を撮影しそれらを食べた時間も確認されました。
研究者らは、食事摂取量を確認するために連続グルコースモニターを使用しました。
睡眠、食事時間、そして体重
分析の結果、参加者は平均して11時間の時間枠内に食事を行い、毎晩7時間の睡眠をとることがわかりました。
予想通り、その日の遅い時間に食事を摂った人にはBMIと体脂肪値がより高いことが確認されました。
重要なこととして、研究者らはまた、その日の遅い時間に食事をした人々が依然として平均7時間の睡眠を取っていることを示し、それはつまり、睡眠不足が肥満に与える影響の主な要因ではないことを意味しています。
ザマン博士は次のように述べています。
「私たちは、太り過ぎや肥満の人たちがその日の遅い時間に食事を摂っているかもしれないことを示すために新しい方法を使用しました。」
「これらの調査結果は、食事の時間帯をその日のより早い時間帯に摂取するように制限することが肥満リスクを低下させるかどうかを検討するといった私たちの包括的な研究を裏付けるものです。」
このような実験は私たちの生活の中でこういったアプリによる技術が普及しているため、今、可能になっているのです。
ザマン博士は、「装着が可能な活動レベルモニターやスマートフォンが現代社会に普及していることを考えると、肥満の予防と治療の取り組み方として、24時間にわたる行動のタイミングを検討することが近い将来、可能になるかもしれません。」
と説明しています。
ただし、これは短期間の小規模な研究プロジェクトであるため、調査結果に対しては慎重に取り組むことが重要ですが、調査の最終結果を見ることは興味深いでしょう。
著者らはまた、健康体重である人にも同様の傾向があるかどうかを確かめるために、それらの人々へも同様の実験を実行し、
これらのグループの間で同様の傾向が見られるかどうかについての調査にも関心を寄せています。
今回の調査結果は以前行われた研究の調査結果と一致していることもあり、食事の時間帯は肥満の調査と治療においてますます重要な焦点になるかもしれません。
【以下のウェブサイトより引用】