倦怠感、不安、肥満・・・ロックダウンが健康にはどのように影響するのか
2020年10月29日 - 今年初めのCOVID-19のロックダウン中に精神的および肉体的に不健康になったかなと思い当たる場合は必読です。
世界的な調査によると、外出禁止令は世界中の人々の健康に全体的に悪影響を及ぼしているようです。
ルイジアナ州バトンルージュにあるペニントン生物医学研究センターのポスドク研究員である筆頭著者のエミリー・フラナガン氏は、ロックダウン中に人々は体重が増え、行動が鈍くなり、睡眠不足に悩み、ストレスと不安が増したと報告しました。
フラナガン氏は、COVID-19が感染症の脅威としてピークを過ぎた後も、これらの健康の変化が人々の生活に影響を与えることを心配しています。
「健康の短期的な変化（短期的な体重増加や短期的な運動不足）でさえ、その後、体重が減ったり、運動を再開したり、食欲が出てきた後でさえも、長期的な影響があることを示す研究があります。」
と彼女は述べました。
「残念ながら、これらは在宅命令やCOVIDのパンデミックの問題を超えた長期的な影響を及ぼします。」
フランスとドイツは、ヨーロッパ中に広がるCOVID-19感染の第2の波に直面し、今週ロックダウンを行い、この冬は米国の一部または全部がそれに追随しなければならないのではないかという観測がもたれています。
ニューヨーク市にあるマウントシナイ体重代謝管理プログラムのディレクターであるレシュミ・スリナート博士は、これは糖尿病と体重増加の追跡を受けている患者で臨床医が見たものを確認する「強力な研究」であると述べました。
「ストレス、不安、過剰な間食や活動の低下はすべて、糖尿病患者の体重増加と、制御不能な血糖値の原因となっています。」
と、新しい研究に関与しなかったスリナート博士は述べました。
この研究では、フラナガン氏のチームは、フェイスブックの広告リンクを通じて7,700人以上を調査しました。
ほとんどの回答者は米国からで、半分はルイジアナ州からの回答でしたが、他の50か国以上からの人々からも詳細なオンラインアンケートの回答を得ました。
興味深いことに、ロックダウンにより確実な良いニュースがひとつ浮上しました。
それは人々が家にとどまっている間には、通常より健康的な食べ物を食べる傾向があった、とフラナガン氏は述べました。
「その健康的な食事スコアを主に推進したのは、実際にはあまり外食していない人々でした。」
と彼女は言いました。
「そのため、揚げ物の消費量、お持ち帰りの食事、ファーストフードが減りました。全体として、健康的な食事のスコアが上がりました。」
より健康的な食事にもかかわらず、回答者の4分の1以上（27％）がまだ体重が増えていると回答しました。
すでに肥満の人は、太りすぎや通常の体重の人よりも頻繁に体重増加が報告されたという結果が示されました。
対照的に、回答者の約17％は体重が減ったと答えました。
食事は全体的に改善されましたが、人々は依然としてより多くのスナック、デザート、砂糖で甘くした飲み物を食べたと報告しました。
たとえば、約26％が健康的な間食の増加を報告しましたが、44％は不健康な間食の増加を報告しました。
身体活動の低下もおそらく体重増加に大きな役割を果たしたと研究著者らは述べました。
人々はロックダウン中にカウチポテト族となり、より多くの時間を座って過ごし、テレビの視聴、ビデオゲーム、スクリーンタイムが増加しました。
フラナガン氏は、身体活動や激しい運動をする可能性は低いと述べました。
スリナート氏は、次のように述べました。
「体重増加は、カロリーの摂取量と消費量に直接関係しています。私たちは、外食が減り、より質の良い食べ物の選択ができるかもしれませんが、家で過ごすときには、間食する時間が増えます。また、外出し、仕事に行くだけでどれだけの運動を行っているのかを忘れています。」
ロックダウン中に精神面でも打撃を受け、全体的な不安が高まりました。研究者らは、パンデミック前の14％と比較して、約20％が在宅命令中に不安症状を報告したことが発見されました。
「残念ながら、不安の増大により全体的な精神衛生面での健康が大幅に低下しました。」
とフラナガン氏は述べました。
「私たちの調査に参加した大多数の人々は、ウイルスに対する全体的な健康と安全だけでなく、愛する人や家族の友人にも関心があると報告しました。」
これらすべてを考えると、人々はロックダウン中に睡眠不足になる傾向がありました。
約44％が睡眠の質が悪いと報告し、睡眠の質が良くなったと回答したのは10%の人々でした。
「全体として、睡眠パターンは1時間後ろにずれが生じました。人々はロックダウン前より約1時間遅く就寝し、1時間遅く目覚めました。」
とフラナガン氏は述べています。
「それで、彼らの睡眠の質は低下しました。人々は彼らがウイルスを恐れて夜中に目覚めていると報告しました。」
研究者たちは、世界中の人々が封鎖命令に対しての反応の仕方には変化はなく、国ごとに深刻な違いがないことを発見しました。
「これは世界的大流行です。これらの封鎖と、日常の行動がどのように変化しているかについて、私たち全員が同じように対応していることを示しています。」
とフラナガン氏は述べています。
しかし、研究者らは、パンデミック前の体重が、封鎖があなたにどのように影響したかに影響を与えたように見えたと研究者らは指摘しています。
「肥満の人は、メンタルヘルスの低下に関して、実際には外出禁止令による影響を最も受けていましたが、一方で、食事内容が最も改善されたことがわかりました。」
とフラナガン氏は述べています。
「それは、パンデミック前の食事行動を見ると、スコアが最も低かったためです。これらの外出禁止令では全員が改善しましたが、肥満の人はさらに改善しました。
シャットダウンに入ると、食事の質が低下し外出禁止令により、彼らの食事は通常の体重や太りぎみの人よりも改善されました。」
フラナガン氏と彼女の同僚は、ロックダウンが再び発生した場合、医師がメンタルヘルスのスクリーニングの機会を増やし、遠隔訪問を通じて患者と連絡を取り合い、健康的な食事と運動を続けるように患者に呼びかけるように提案しています。
「医療提供者は、訪問時にはこれらの事柄に集中し、今後これらを軽減しようと呼びかけることができます。」
とフラナガン氏は述べています。
この報告は最近、Obesity誌のオンライン版で公開されました。
スリナート氏は、ロックダウン中の健康を心配している人々には、医師と頻繁に連絡を取り合い、次のことを試みるように勧めています。
- 以前の日常の慣例を思い出し、1日のスケジュールを決める方法を考えてください。
- 毎日、少なくとも20分間のウォーキングまたは何らかの形の運動を追加で行ってください。
- 家庭での加工食品や高糖分・高カロリーの間食の量を制限してください。
「これは、間食を抑えるのに役立ちます。」とスリナート氏は述べました。
【以下のリンクより引用】
Tired, Anxious, Overweight: How Lockdowns May Have Harmed Your Health
Healthday