偏頭痛の新しい治療法、決め手は局所麻酔薬のリドカイン
偏頭痛のつらさ、たまりません。主に20~40代の働き盛りの女性に多く見られるこの症状、ある研究結果が嬉しいニュースとなりそうです。
現在アメリカで行われている研究によると、手軽かつ効果の長い治療法が、見つかったと報告されています。
これは局所麻酔薬のリドカインを点鼻薬として、直接鼻の奥の神経に届けるという画期的なもので、被験者たちはたった1回の処置で、最大1か月、痛みのレベルが35%ほども軽減したといわれています。
筆頭研究者であるオールバニ・メディカル・センターのケネス・マンダート教授は、この治療法の手軽さと安全性を強調しています。偏頭痛には、周期的に起きて強い痛みを伴うものと、そうでないものがあります。研究は両方の患者112人を対象に行われています。
リドカインの投与は、左右の鼻にごく細いカテーテルを通して行われました。痛みを抑えるために鎮静剤を必要とした人は1人もいなかったのです。
事前に痛みのレベルを10段階で調査したところ、平均値は8を上回っていました。
処置の翌日、痛みのレベルはほぼ4まで下がり、1か月後にも5をわずかに上回る程度でした。
残念ながら7人は効果を感じられなかったということです。とはいえ、88%の人はこの方法で従来の治療薬を減らすことができたと回答しています。
頭痛薬は市販でも簡単に手に入りますが、常用を続けていれば「薬物乱用頭痛」となり、かえって頭痛を悪化させる危険性もあります。
偏頭痛は遺伝することもわかっている病気なので、病院での診察が肝心。痛くない、なおかつ常用しなくてもよい、新しい治療法が少しでも早く実現し、広まってほしいと思います。
出典:http://www.cbsnews.com/news/