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健康な腸内細菌はアスリートの強みになる

2019年6月24日(HealthDay News) -  優秀なアスリートの過酷なトレーニング計画が予想外の方法で報われるかもしれません。

運動は運動能力を高めるタイプの腸内細菌のレベルを後押しするようです。  
研究者たちは、腸内細菌であるベイヨネラ菌が、座りがちな人と比較して、マラソンランナーちには一般的に多く、
そしてランナーがレースを終えた直後にはそれが豊富にありました。

細菌が体内で何をしているのかを調査するため、研究者たちは研究室で行った実験に目を向けました。
彼らは、マラソンランナーの1人から採取したベイヨネラ菌をマウスペレットに与えました。
その結果、この菌はトレッドミル走行での動物の忍耐力を高めました。  

『Nature Medicine』誌に6月24日に発表されたこの研究は、腸の微生物叢、つまり消化管に自然に生息する細菌やその他の微生物の膨大情報を探究した最新のものです。

腸マイクロバイオームの構成を、喘息、1型糖尿病、肥満、さらには認知症さえも含む様々な健康状態のリスクに関連付ける研究が増えています。
研究では一般に、腸内細菌は多様であればあるほどよいとされています。
新しい研究では、異なるアプローチが取られました。

「「超健康な人」の腸内細菌には何か独特な物があるのではないかということです。」 と、主任研究員であるハーバード大学医学部の
アレクサンドル・コスティック博士は述べました。

彼のチームは15人のボストンマラソンランナーからの便サンプルを採取しました。
それは、レースの前後の週にほぼ毎日取られました。 サンプルは日常的に座って過ごすことの多い10人の人々からも採取されました。

研究では、平均して選手には、特にマラソンレースの直後には大量のベイヨネラ菌があることがわかりました。
その後のマウスの研究では、トレッドミルで走る動物のスタミナが、異なる種類の腸内細菌を与えられたマウスと比較して、
細菌によって約13%改善されたことが示されました。

コスティック博士によると、ベイヨネラ菌について興味深いのは、乳酸がエネルギーの「優先減」として使用されているということです。
激しい運動を行っている間に、筋肉は乳酸を作り出します。
コスティック博士は、彼のチームは「ポジティブフィードバックループ」が機能しているとお思られると述べました。

身体能力に優れたアスリートは絶えず多くの乳酸を生産しており、それはベイヨネラ菌が繁栄するためには良好な腸内環境を整えています。
言い換えると、細菌はより大きな運動能力をサポートしているのです。

微生物はどうやってそれを行っているのでしょうか 研究者たちは、プロピオン酸と呼ばれる脂肪酸が鍵になるかもしれないことを発見しました。
ベイヨネラ菌は、乳酸をプロピオン酸に変換します。
そこでコスティック博士のチームはマウスに脂肪酸を注入してからトレッドミルテストを再度試み、プロピオン酸塩が動物の持久力を高めたことを突き止めました。

「私の知る限りでは、これはマイクロバイオームと宿主の間の直接的な共生メカニズムを示す最初の研究です。」
とコスティック博士は述べました。  

エメラン・メイヤー博士は、カリフォルニア大学ロサンゼルス校医学部の教授であり、『The Mind-Gut Connection』という本の著者です。
彼はこの研究での、『人と実験室でのデータの組み合わせ』について感心しています。

「これらの発見はかなり説得力があります。」
しかし研究者らは、メイヤー博士が語る、アスリートがベイヨネラ菌をプロバイオティクスサプリメントから入手できるということを証明していません。
それを証明するためには臨床試験が必要であることを踏まえコスティック博士は同意しました。
彼は彼らの主な関心事は医学的な用途であると言いました。

つまり、この細菌がアスリート以外の人々の運動能力を向上させることができるのか、そして心臓病やその他の病気のリスクを
抑えるのには十分であるのか、ということです。

メイヤー博士は、一般的にプロバイオティクスサプリメントについては、警鐘を鳴らしています。
腸内の1つの細菌のレベルを変化させることは、意図しない効果をもたらすかもしれません。腸のマイクロバイオームは複雑であり、
「単独では作用せず」代わりに体中のシステムと相互作用するように思われると述べています。

マイヤー博士は、運動とともに特定の食事要因が腸内のベリヨネラ菌の自然存在量に影響を与えるかどうかを調べるのは
興味深いだろうと述べました。

博士によると、これはまだ卵とヒヨコの問題があります。
有能なアスリートは最初に、激しいトレーニングを通して彼らの豊富な細菌量を得ていたのでしょうか。それとも、遺伝子や初期の生活環境などの他の要因が、彼らに運動能力を助けたベイヨネラ菌に追加免疫を与えたのでしょうか。

コスティック博士は答えが明確でないことに同意しました。
しかし、2つのシナリオは「相互に排他的」ではなく、どちらも理論的にはベイヨネラ菌の存在量に役割を果たす可能性があると彼は付け加えました。  

【以下のウェブサイトより引用】
https://consumer.healthday.com/vitamins-and-nutrition-information-27/microbiome-probiotics-986/the-r...