凍結胚芽の保管期間を短くすることが妊娠の成功に結び付く
2020年6月26日 - 『ガラス化Vitrification 』は不妊治療中に胚を凍結して保管する安全な方法ですが、胚芽が保管される時間が長いほど、女性が妊娠して出産する可能性は低くなると、新しい中国の研究では示唆されています。
ガラス化では、胚芽を単に脱水液に入れ、急速に凍結して、損傷を与える氷の結晶の形成を防ぎます。
一部の専門家は、このプロセスが胚芽にとって危険であり、早産、低または高出生体重、先天性欠損症などの合併症を引き起こす可能性があると懸念していました。
この研究では、上海の研究者により行われ、2011年1月から2017年12月の間に初めてガラス化された胚芽が移植された24,700人近くの女性のデータを分析しました。
グループ1では、胚芽を最大3か月間保管しました。
グループ2の胚芽は3ヵ月〜6ヵ月間保管されました。
グループ3の胚芽は6ヵ月〜12ヵ月間保管されました。
グループ4の胚芽は1年〜2年保管されていました。
胚着床率はグループ1の40%からグループ4の26%になり、臨床妊娠率はグループ1の56%からグループ4の26%に低下しました。そして出生率はグループ1の47%からグループ4の26%に低下しました。
Human Reproduction誌に6月24日に発表された研究によると、保管時間が乳児の転帰に影響を与えたという証拠はありませんでした。
研究の共著者であるリュウ・チフェン氏は、上海第九人民病院の生殖補助医療部門の次長です。
この研究は、保管期間が着床と出生率に悪影響を及ぼしたことを示唆していますが、リュウ氏は、新生児の健康に、長期間保管されたガラス化胚芽を使用することの安全性を実証したと述べました。
「これは不妊治療を求めるカップルにとっては心強いニュースです。出生率の低下は追加の胚移植サイクルによって克服できます。新生児の健康が、ガラス化によって悪影響を受けていることが発見されれば、それは個人、家族、社会に大きな負担を強いることになるでしょう。」
と述べました。
同じ病院部門の研究リーダーであるズー・チアンチアン氏は、凍結して保存する胚芽の数を決定する前に、保存期間の影響を検討する必要があると述べました。
「これは、癌治療により卵巣が破壊される可能性があり、疾患から回復するまで不妊治療を遅らせなければならない癌患者にとっては特に重要です。」
とズー氏は述べました。
【以下のリンクより引用】
Shorter Storage of Frozen Embryos Tied to Pregnancy Success: Study
Healthday