初潮が早いことが糖尿病リスクの増大に関係
BMI(ボディマス指数)は要因ですが、それが唯一の要因ではありません。
初潮の時期は、後年の代謝の健康に影響を与える可能性があると中国の研究者は報告しています。
15,000人を超える女性のコホート研究では、14歳以下で定義される初潮が早期であった人は、平均的な初潮年齢の女性との比較において、2型糖尿病を発症するリスクが高いと、中国の鄭州大学のルル・チャン博士らは報告しました。
逆に、19歳以上という初潮が遅かった女性は、16歳から17歳までの間に初潮を経験した女性と比較して、2型糖尿病を発症するリスクが有意に低い結果となりました。
研究チームが北米更年期協会(The Journal of The North American Menopause Society)誌のオンライン版で発表した更年期障害に関する研究で指摘したように、初潮が1年遅れると、2型糖尿病のリスクは6%低下しました。
コホート研究には、中国の農村地域の閉経後の女性が含まれていました。
初潮の年齢は女性によって自己報告され、8歳から22歳までの回答がありました。
次に、チャン博士のグループは初潮の年齢ごとにこれらのサンプルを層別化しました。
2型糖尿病については、米国糖尿病協会のガイドラインに従った空腹時血漿グルコースレベルを用いて診断されたか、あるいは女性によって自己申告されたものでした。
1型糖尿病、妊娠糖尿病、およびその他の既知の原因による糖尿病の症例は除外されました。
この研究に含まれた閉経後の女性15,346人のうち、12.6%が2型糖尿病と診断されました。
初潮が全体的な標準(16〜17歳)に近い女性と比較して、早くに初潮が始まった女性は太りすぎであり、高脂肪食を多く摂取し、そしてより高収入である傾向がありました。
一方、初潮が遅かった人は、よりBMIが低く、よりアルコールの消費も少なく、喫煙者である可能性も低く、そしてより低収入である傾向がありました。
チャン博士のグループは、媒介分析では、BMIが初潮年齢と2型糖尿病の関連を部分的に仲介する直接的な役割があり、その影響の割合は28%であると判断しました。
「中国の農村部の女性に関するこの研究は、初潮の平均年齢が16.1歳である西欧諸国に比べて遅れており、2型糖尿病のリスクが低いことと関連していることを示しています。」と、北米更年期協会の医療責任者であるステファニー・フォービオン医師は声明で述べています。
この研究には関与しなかったフォービオン医師は、次のように述べています。
「14歳以下という早期での月経の始まりは後年での糖尿病と関連しており、おそらく成人してからのBMIによっても操作されます。小児期の栄養状態やBMIなどの、他の要因はこの関連付けで役割を果たすことが考えられます。」
この関連性においての他の根底にあるメカニズムは「不明」ではありますが、研究者らはいくつかの以前の研究が、早期の初潮が空腹時および食後の血糖値と同様にC-リアクディブ・プロテイン(CRP)レベルの上昇に結びついていることを示唆していることを指摘しました。
「CRPの上昇は2型糖尿病のリスク増加と関連しており、肥満における脂肪組織を介したインスリン抵抗性において間接的な役割を果たしたことが報告されています。」
と研究チームは付け加えました。
チャン博士らは、この調査結果は最終的に、早期の介入と予防といった努力が効果的である糖尿病のリスクが高い女性を特定するのに役立つかもしれないと結論付けています。
【以下のウェブサイトより引用】
Early Menarche Tied to Heightened Diabetes Risk
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