前立腺がんの症状：注意すべきこととは？

膀胱の下に位置するクルミサイズの腺である前立腺のがんは、米国男性にとって皮膚がんを除いて最も一般的ながんです。
2018年の推定では、前立腺がんの新しい症例は164,690件、関連死亡例は29,430件に上ります。

ニューヨークにあるレノックスヒル医院にて泌尿器科の会長兼ロボット手術長を務めるデビッド・サマディ医師は、以下のように書いています。
「1分以内で終わる簡単な直腸内診や40歳以上から適用となる年1回のPSA（前立腺特異抗原）検査は、泌尿器科医が前立腺の変化を検出するための優れたスクリーニング手段です。」
しかし近年ではいくつかの欠点を回避するため、スクリーニングを検討する際、男性患者と医師がより綿密な話し合いを行うことが推奨されています。

高齢男性およびアフリカ系アメリカ人の男性は他の男性と比べて前立腺がんのリスクが高いことから、年齢と人種は危険因子とみなされています。
がんが早期に発見された場合は治療が容易であるものの、がんの兆候（以下に述べる）は後期に現れる傾向にあると専門家は言います。


 - 膀胱制御障害

膀胱の制御が効かない（尿失禁がある）場合、前立腺の障害の兆候である可能性があります。
がんは前立腺の肥大や弱化を引き起こすことがあり、その結果、尿道を遮断してしまう可能性があります。

結果として、身体から尿を排除する過程がより困難かつ不安定になります。
兆候として、張りや漏れ、力の減少、過活動膀胱、残尿感などが挙げられます。

 - 骨盤領域の痛み

骨盤領域が刺すように痛む場合は注意が必要です。何故ならこれは、がんが神経を攻撃した際生じる神経因性疼痛の兆候である可能性があるためです。
米国癌学会によると、臀部や腰、胸部などの領域に痛みや緊張がある場合、がんが骨にまで広がっている可能性があるそうです。

また、足に麻痺があるのは、がんが脊髄を圧迫した結果である可能性があると指摘しています。
しかしほとんどの場合、体の痛みだけで心配する必要はありません。
症状が前立腺癌と関連している可能性は、特に姿勢の悪さ等の他の原因と比べると、比較的まれです。

 - 尿や精液中の血液

もし排尿時や射精時に血が出た場合（それぞれ血尿、血精液症と呼ばれる）、できるだけ早く医師の診察を受けることが重要であると、
ニューヨーク大学ランゴーン医療センター泌尿器科の助教授を務める、泌尿器腫瘍医のジェームス・ウィソック医師は述べています。

血の量は過剰でなくても、尿や精液がピンク色がかって見えただけでもがんの初期兆候である可能性があります。
もし前立腺がんでなかったとしても、尿路感染症や腎臓結石、性感染症、血栓、炎症によって引き起こされた可能性があります。

Medical Daily 2018年10月22日
https://www.medicaldaily.com/prostate-cancer-symptoms-what-watch-out-428172