勃起治療薬は、おしっこの出も良くする
日本で認められている勃起治療薬(PDE5阻害薬)は3種類あります。シルデナフィル(商品名バイアグラ)、バルデナフィル(同レビトラ)、タダラフィル(同シアリス)です。
これらのお薬は、勃起を起こすだけではなく、尿の出を良くする可能性があるということが以前より報告されていました。
タダラフィルは、最も長時間効果が続く薬で、服用後36時間の効果があります。日本ではまだ認められておりませんが、米国やヨーロッパなど海外では、タダラフィルは前立腺肥大の兆候や、前立腺肥大の治療に使うことも承認されています。
近年の研究では、良性前立腺肥大症による下部尿路症状(BPH/LUTS:簡単にいえば年配の男性で尿の勢いが弱まる症状)と、性的に現役で勃起障害がある男性では、タダラフィルは性機能が温存・改善できた一方で、前立腺肥大症治療薬のαブロッカー(前立腺部尿道を広げて尿を出しやすくする薬)はそうした効果がなかったことがわかりました。
もう少し詳しく説明すると、12週間にわたって、タダラフィル5mgを1日1回服用した男性のグループは、射精およびオルガズムに加えて、性交、全体的満足度および勃起機能に明らかに改善がみられたということなのです。
一方で、αブロッカー(タムスロシン)を服用した男性のグループでは、性交満足度、勃起機能の明らかな改善はみられず、射精、オルガズムおよび全体的満足度においては、プラセボ(偽薬)を服用した男性のグループより、悪いかったのです。
αブロッカーは、従来より射精障害の副作用が報告されています。それで、性機能の満足度が低下してしまったのではないかとも考えられます。
なぜ、ED治療薬で尿の出も改善できるのか、というと、膀胱や前立腺部の血流を改善させるのが一つの原因とされています。
勃起を発生させるために、陰茎の血流を改善させようとしたことが、このような副産物を生み出したということなのです。
日本でもタダラフィルは、前立腺肥大の適応拡大申請を今年2月に行っているので、来年には使用が可能になる見込みです。これは勃起障害と排尿障害の両方ある方には朗報となるかもしれません。
2013年4月9日
yomi Dr.より http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=75768
これらのお薬は、勃起を起こすだけではなく、尿の出を良くする可能性があるということが以前より報告されていました。
タダラフィルは、最も長時間効果が続く薬で、服用後36時間の効果があります。日本ではまだ認められておりませんが、米国やヨーロッパなど海外では、タダラフィルは前立腺肥大の兆候や、前立腺肥大の治療に使うことも承認されています。
近年の研究では、良性前立腺肥大症による下部尿路症状(BPH/LUTS:簡単にいえば年配の男性で尿の勢いが弱まる症状)と、性的に現役で勃起障害がある男性では、タダラフィルは性機能が温存・改善できた一方で、前立腺肥大症治療薬のαブロッカー(前立腺部尿道を広げて尿を出しやすくする薬)はそうした効果がなかったことがわかりました。
もう少し詳しく説明すると、12週間にわたって、タダラフィル5mgを1日1回服用した男性のグループは、射精およびオルガズムに加えて、性交、全体的満足度および勃起機能に明らかに改善がみられたということなのです。
一方で、αブロッカー(タムスロシン)を服用した男性のグループでは、性交満足度、勃起機能の明らかな改善はみられず、射精、オルガズムおよび全体的満足度においては、プラセボ(偽薬)を服用した男性のグループより、悪いかったのです。
αブロッカーは、従来より射精障害の副作用が報告されています。それで、性機能の満足度が低下してしまったのではないかとも考えられます。
なぜ、ED治療薬で尿の出も改善できるのか、というと、膀胱や前立腺部の血流を改善させるのが一つの原因とされています。
勃起を発生させるために、陰茎の血流を改善させようとしたことが、このような副産物を生み出したということなのです。
日本でもタダラフィルは、前立腺肥大の適応拡大申請を今年2月に行っているので、来年には使用が可能になる見込みです。これは勃起障害と排尿障害の両方ある方には朗報となるかもしれません。
2013年4月9日
yomi Dr.より http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=75768