卵巣がんの診断は女性のメンタルヘルスに大きく影響する可能性
2021年4月12日(ヘルスディニュース) - 卵巣がんは対処が難しい診断です。そして、現在、新しい研究では、これらの患者がうつ病やその他の精神的健康の問題に対してのリスクがはるかに高いことがわかりました。
また、感情的な苦痛により重大な犠牲を強いられます。
研究者はまた、この病気のある女性の間で研究期間中の死亡のリスクの増加と関連していることを発見しました。
「癌患者は人生においての大きな混乱に直面します。癌治療での有毒な副作用に対処するため、精神的健康の問題は癌患者にとって重要です。」
と研究の筆頭著者であるシーチー・フー博士は述べています。
彼女は、ユタ大学の家庭予防医学部の博士課程候補生で、ソルトレイクシティにあるハンツマン癌研究所に勤務しています。
「私たちは、予後不良に直面することが多い卵巣癌患者のメンタルヘルスについて調査を行いました。」
とフー氏は米国癌学会(AACR)のニュースリリースで説明しました。
この研究のために、研究者らは、1996年から2012年の間に卵巣癌と診断されたユタ州在住の約1,700人の女性の医療記録を分析し、癌でない7,000人以上の女性のそれと比較しました。
卵巣がんの女性は、一般の人々と比較して、がんの診断後から2年間に精神疾患と診断される可能性が3倍以上高かったことが調査結果では示されました。
卵巣がん患者がうつ病を発症するリスクは、がん診断後の最初の2年間で3倍強高く、診断後2年〜5年では、ほぼ1.7倍高いことがわかりました。
また、不安障害のリスクは、診断後2年間で3.5倍高く、診断後2年〜5年では、ほぼ2倍高かったと研究者らは述べています。
さらに、適応障害のリスクは、卵巣がんのない女性と比較して3倍以上高いことがわかりました。
研究者らはまた、メンタルヘルス診断を受けた卵巣癌患者が、メンタルヘルス診断を受けていない患者よりも研究期間中に死亡する可能性がほぼ2倍であることを発見しました。
以前の研究に基づき、フー氏は卵巣癌患者のメンタルヘルス障害のリスクが高いことがわかるだろうと予想していました。
「しかし、思っていたよりもそのリスクははるかに高く、予想よりも長期間持続していました。」
と彼女は付け加えました。
研究著者によると、卵巣がんは女性で5番目に多く診断される癌です。
多くの場合、進行した段階で診断されるため、治療が困難になり、5年の相対生存率は約49%です。
この研究は、4月10日から15日に開催されているAACRのバーチャル年次総会でも発表される予定です。
こういった研究は、査読付きジャーナルに掲載されるまで予備的なものと見なされます。
【以下のリンクより引用】
Ovarian Cancer Diagnosis Can Take Big Toll on Women's Mental Health
Healthday