卵巣癌患者を助けるメトホルミン
(CBSニュース)卵巣癌は、女性に起こる最悪の病気の一つと言われています。
米国癌協会によれば、今年は、22,000以上の症例が診断される予定だと言われています。
医療誌『ジャーナル』に掲載された新しい癌に関する研究では、メトホルミンと呼ばれる一般的な糖尿病薬が、卵巣癌の予防または治療に用いることができることを認めています。
研究では、糖尿病の最も一般的に処方薬の一つであるメトホルミンが、女性が卵巣癌と診断された後の女性の生存に影響を与えることができることを実証しています。
婦人科医および癌専門医であるエリザベス ポイノア博士が、CBSの番組で説明した研究では、糖尿病のためにメトホルミンを摂取した卵巣癌の女性が実際にメトホルミンをしていない女性よりも20%生存率が高かったことを示しました。
番組の中でポイノア博士は、「その理由はまだ知られていませんが、この研究は、実際にそのメカニズムについての質問に答え始めています。」 と述べました。 「研究はその理由を示してはいませんが、関連があることを示しています。我々は、その後の関連を識別することができる過去を振り返ったり遡及的研究を行ったりといった 観察研究をすることで、卵巣癌の女性がメトホルミンの摂取により良い生存率の改善があることを示すことができます。」
ポイノア博士によると、メトホルミンはまた、同様に他の癌のためにも利用できます。
「最近の癌研究についての全国会議で、前立腺癌、膵臓癌、結腸癌および乳癌のような異なる癌とメトホルミンを考察した20以上の研究がありました。これは、多くの悪性腫瘍の異なる種類に広範囲に影響があることを示しています。」
「メトホルミンは、肝臓によるグルコースの産生を阻害しますが、直接癌細胞に対する作用も同様にあるのかもしれません。メトホルミンを配置したペトリ皿中の癌細胞を見れば、ペトリ皿中の癌細胞の成長が抑制されます。 これは実際に、本来の目的への使用とは異なる効果がある薬剤の大きな実証なのです。」と、博士は述べています。
出典:http://www.cbsnews.com/news/