塩分感受性が高血圧のリスクを上げる可能性

２０21年4月26日（アメリカ心臓協会のニュース）　-　

塩分感受性についてのより良い遺伝子検査の必要性を指摘する研究によると、塩分に敏感な人は高血圧を発症するリスクが高い可能性があります。

高血圧の人々の間での高い塩分感受性がより一般的であることをすでに分かっています。

これは、心血管疾患の主要な予防可能な危険因子です。

しかし、研究者たちは、塩分感受性が高血圧を引き起こしたのか、それともその結果として起こったのについての調査を行いました。

アメリカ心臓協会の協会誌である『Hypertension』に月曜日に発表された新しい研究では、7日間の減塩食とそれに続いて、7日間の高塩食を摂取することで、1,604人の中国人の成人での塩分感受性レベルを決定しました。

参加者を平均７年４か月間追跡し、研究者は、塩分感受性が高い人は、感受性が中程度の人よりも高血圧を発症する可能性が43％高いことを発見しました。

この調査結果は、塩分感受性が高血圧の結果ではなく原因であることを示唆していると研究著者のジャン・ヘー博士は述べました。

ニューオーリンズにあるチューレーン大学の疫学教授でトランスレーショナルサイエンス研究所の所長である彼は、次のように述べています。

「これは、一般の人々の塩分摂取量を減らすことに、もっと注意を払う必要があるという考えを本当に支持するものです。」

過去の研究によると、高血圧の予防に役立つだけでなく、塩分を減らすことには追加の利点があります。心臓発作や脳卒中に関連する状態である硬い動脈を減らします。

新しい研究は、塩分感受性の遺伝疫学ネットワーク、または遺伝子検査を含むGen Salt研究の一部でした。

研究者らは、食塩感受性高血圧と耐性をテストするのは最大の食事摂取研究であると述べました。

しかし、研究の遺伝的側面は「非常に挑戦的」だったと彼は言った。

「私たちは、塩分感受性の遺伝的変異または他のバイオマーカーを特定することに成功しませんでした。塩分感受性の人々を特定する簡単な方法を特定するために、この分野でさらに研究が必要であることは明らかです。」

調査結果はまた、中国の成人のみを対象に実施された研究という制限がありました。

米国では、塩分敏感である可能性のある多様な人種の人々を含んだはるかに大規模な研究が必要であると彼は述べました。

「これは、何年にもわたって血圧を追跡するという困難で珍しい手順を踏んだ重要な研究であり、彼らの発見により多くの信頼を与えています。それはより良い第一歩です。」

と、研究に関与しなかったゴードン・ハロルド・ウィリアムズ博士は述べています。

ボストンにあるハーバード大学ブリガムアンドウィメンズ病院の心臓血管損傷研究所ホルモンメカニズムを率いるウィリアムズ氏は、２番目のステップである塩分に敏感な人が高血圧のリスクを高めているかどうかを調べる遺伝子検査を開発することはより難しいだろうと述べました。

「目の色でこの研究を行うのはかなり簡単でしょう。しかし、血圧の塩分感受性につながる可能性のある、様々なメカニズムが非常に多くあり、特定の遺伝子変異が特定の個人において、影響を与える可能性のある多くの環境要因があります。」

とハーバード大学医学部の教授でもあるウィリアムズ氏は述べました。

しかし、ウィリアムズ氏は、十分な研究があれば、癌の診断と治療を導くために遺伝的変異を定期的にテストするのと同様に、科学者がすぐに塩分感受性のリスクが高いかどうかをテストできるようになることを期待しています。

「この研究とこのトピックは人々を活気づけるものになるでしょう。」

と彼は述べました。

「うまくいけば、近い将来、個別化医療をも行えるようになるでしょう。」

【以下のリンクより引用】

Healthday