夜勤が喘息のリスクを高める可能性？

2020年11月17日　-　夜勤で働く人は、日中に働く人と比較して、中度から重度の喘息を発症する可能性が約3分の1倍、高いことが新しい研究で明らかになっています。

英国の研究者は、夜勤で働くことは体の内部時計に大混乱をもたらす可能性があり、さまざまな代謝障害、心血管疾患、および癌のリスクの増加に結びついていると説明しました。

そのため、新しい調査では、2007年から2010年の間に英国のバイオバンクにリストされた約287,000人のデータを収集しました。

通常の勤務時間で働く人々と比較して、交代勤務で働く人々は男性で、喫煙者である可能性が高く、都市部の貧困層居住区域に住んでいます。

彼らはまた、飲酒量や睡眠時間が少なく長時間働いていました。

英国のマンチェスター大学のハンナ・ダリントン博士が率いるこの研究の研究者によると、研究参加者全体の約5％が喘息で、2％近くが中度から重度の症状でした。

年齢、性別、その他のさまざまな危険因子を考慮した後でも、夜勤労働者は、通常勤務の労働者と比べて、中度から重度の喘息を発症する確率が36％上昇していることがわかりました。

また、気道内で喘鳴を起こす確率は、夜勤労働者の間で11％から18％高く、肺機能の低下率は、常勤の夜勤労働者の間で約20％高いことがわかりました。

ダリントン博士のグループは、この研究では原因と結果を確立することはできず、関連性を指摘するだけであることを強調しました。

「しかし、概日リズムのずれが喘息の発症につながることは当然あり得ると思います。」

と著者らは理論付けました。

 「シフト勤務と喘息の両方が先進国で一般的であるため、私たちの調査結果の公衆衛生への影響は潜在的に広範囲に及んでいます。」

この報告は、11月16日にThorax誌のオンライン版で公開されました。

先進国の約5人に1人は、常勤または交代制の夜勤で働いており、ほとんどの場合、サービス産業または工場労働者であると研究著者は記しています。

レンホロビッツ博士は、ニューヨーク市のレノックスヒル病院の肺専門医です。

彼はこの研究には関与していませんでしたが、その調査結果について、

「このグループに多くの喫煙者がいたという事実があるため区別が困難です。」

と述べ、喫煙は喘息のリスクを大幅に高める可能性があると話しています。

【以下のリンクより引用】

Could Night Shifts Raise Asthma Risk?

Healthday