妊娠中のインフルエンザワクチンの安全性
2019年7月11日(HealthDay News) - 妊娠中の女性は、インフルエンザワクチンが自分の胎児に害を及ぼさないことを示唆する新しい研究を知り、
安堵することと思います。
カナダの研究者は、2009年11月から2010年10月の間にオンタリオ州で生まれた104,000人以上の子供たちのデータを調べました。
それらのうち、30%は妊娠中にH1N1ワクチンを受けた母親から生まれました。
子供は5歳まで追跡されました。
予防接種を受けた母親の子供の間では、癌、感染症、慢性疾患、入院または死亡のリスクの増加は見られませんでした。
予防接種を受けた母親から生まれた子供の消化管の感染率はやや低く、予防接種を受けた母親から生まれた子供の小児喘息の発生率は
わずかに高いことがわかりました。
ただし、これらの関連付けは非常に小さく、他の要因が原因である可能性があります。
オタワにある東部オンタリオ小児病院(CHEO))の調査研究所のパディ・ムーア博士の率いるチームによる調査結果は、
7月10日のBMJのジャーナルに発表されました。
観察研究であるため、原因を突き止めることはできませんでしたが、その知見は以前の研究と一致したものであると研究者らは述べました。
彼らは、この結果は、妊娠中のインフルエンザの予防接種が母親と子供の両方にとって安全であることを示唆すると言います。
妊娠中の女性や新生児は、インフルエンザの世界的流行病や季節性の感染症の流行の際には深刻な病気にかかる危険性が高いため、
多くの国ではすべての妊娠中の女性にインフルエンザワクチンを接種するよう勧めています。
しかし、予防接種率は低いのが現状です。
特にヨーロッパや北米では、インフルエンザワクチンを接種しない理由として安全性への懸念が一般的に挙げられています。
ノルウェー公衆衛生研究所のシリ・ハーバーグ博士による付随論説によれば、入手することができたすべての証拠が、
妊娠中のインフルエンザ予防接種が母親と子供の両方にとって安全であることを示しています。
「特に「抗何とか薬」に対する不安と誤報が錯綜するこの時代において、妊娠中の女性への予防接種は命を救うということを
明確にするのは私たちの義務です。」
とハーバーグ博士は述べています。
【以下のウェブサイトより引用】