妊娠中の農薬使用で自閉症リスク増加
過去の研究では高レベルの大気汚染にさらされた妊娠中の女性は子供の自閉症リスクが高くなるというものが報告されました。カリフォルニア大学デービス校マインド研究所からの新しい研究では、
化学農薬使用されている農場周辺に住んでいる妊婦の胎児は自閉症や発達障害などを発症しやすいと発表されました。デービス校公衆衛生科学科のジャニーズF·シェルトンが率いる研究チームは最近になりジャーナル誌に調査結果を発表しました。
自閉症は自閉症スペクトラム障害(ASD)とも呼ばれており脳の発達に問題があるとされる疾患です。
自閉症患者は他者とのコミュニケーションに問題があり、同じような行動を繰り返している傾向があります。
疾病管理予防センター(CDC)からの最近のレポートによると自閉症を持つ米国の子どもの数は2014年に68に1人となりで2012年の88人に1人から過去2年間で30%増加しています。
妊娠中に農薬に曝されるなどで発達障害発症に影響するという過去の研究で報告されました。UCデービスチームは実際に農薬の使用されている地域近辺の妊婦の子供の発達障害リスクに影響しているか調査を行いました。2〜5歳の自閉症や発達障害と診断された子供をもつ家族と異常のない子供をもつ家族のデータを分析しました。妊娠期間中に参加者には住んでいる地域を示したアンケートに答えてもらいました。
参加者家族の大半はカリフォルニア州サクラメントバレー、セントラルバレー、サンフランシスコ地域に住んでいました。研究チームはカリフォルニア農薬使用レポートからデータを集め、この地域の農薬散布レベルも調査しました。
もっともよく使用されてる農薬はクロルピリホス、アセフェートおよびダイアジノンなどの有機リンなどであることが分かりました。2番目によく使用されている農薬はピレスロイドでありエスフェンバレレート、ラムダ、シハロトリン、ペルメトリン、シペルメトリン及びτ-フルバリネートなどがあります。3分の1の参加者は農薬がまかれた地域に近接して(1.25ー1.75キロ)住んでいました。研究チームは妊娠中に農薬散布地域近くに住んでいた母親は遠く離れて住んでいた母親よりも自閉症や発達障害の子供を持つ可能性が3分の2倍高くなっていました。自閉症リスクは母親が妊娠中に有機リンにさらされていた場合、特に妊娠中期にクロルピリホスにさらされていた人ほど高いようでした。母親が妊娠中に殺虫剤にさらされた場合、カーバメートへの曝露は発達遅延のリスクを増大させるながら、胎児の母親が妊娠前にピレスロイドにさらされることで大幅に自閉症のリスクを引き上げていました。
農薬は発育中の脳内神経伝達物質に影響する可能性があることが分かりました
さらに成人の脳よりも胎児の様な発達中の脳は農薬からの影響を受けやすくなっています。
早期発達妊娠期間では脳は神経細胞を発達させている最中であり、接合の形成は非常に重要であり
、この部分に農薬が神経伝達に影響を与えている可能性もあります。
研究チームは妊娠中は栄養摂取が重要であると説き、出生前ビタミンなどを摂ることで子供の自閉症リスクを軽減できる可能性を報告しました。しかしながら行った研究には考慮されていない点がありました。例をあげると学校や他の教育機関などで使用されている農薬は対象になっていませんでした。
Medical News Todayはシカゴ大学は自閉症率と知能障害率は新生児の生殖器奇形の発生率と関わっていることを発見しました。
以下のサイトより引用
http://www.medicalnewstoday.com/articles/278645.php
以下のサイトより引用
http://www.medicalnewstoday.com/articles/278645.php