嫌悪感からくる吐き気とかゆみを理解
ノッティンガムトレント大学、カリフォルニア大学、アムステルダム自由大学の研究者チームは、人間が嫌悪感を抱いた場合に、吐き気とかゆみという2つの明確に異なる反応を示すことを発見しました。
『英国王立協会紀要B』に掲載された研究論文の中で、研究グループは、嫌な気分にさせる刺激をボランティアに与えた実験と、そこから彼らから学んだことについて説明しています。
以前の調査と事例証拠では、例えば、ほとんどの人にとって、子供の頭皮に潜り込んでいるダニや糞を見つけることは、同様に子供の嘔吐物や糞便を浴室の床で見ることとは異なる嫌悪感を感じる可能性があります。
この新しい研究において、研究者たちは、実質的な理由が人間の様々な種類の嫌悪反応を特徴付けるのかを調査しました。
研究者の何人かが、嫌な出来事が原因となった人々が持つ嫌悪反応の種類にはパターンがあるように思われると気が付いたことに端を発しこの研究が始まりました。
彼らは、人々が自分たちの内面に問題がある可能性がある出来事に直面した際に、吐き気を感じる傾向があることに気づきました。
たとえば、トイレの床で見た吐瀉物は、病気の子供、おそらく病気の潜在的な保因者を示唆している可能性があります。
また、子供が他の人が口にしないような悪い物を食べたことを示唆している可能性もあります。
一方、子供の頭皮にシラミを見つけた人は、自分自身がかゆみを感じる傾向があります。
シラミが発生したと聞いた人でも、自分のことでなくとも自分の頭皮を引っ掻いて反応することがよくあります。そのような反応は、他の人への警告として役立ち、感染予防を助けるかもしれないことを研究者らは示唆しました。
彼らの考えが正しいかどうかを調べるために、研究者たちは3つのグループのボランティア(米国の別々の場所に2つ、中国の1つ、合計1000人以上)にYouTubeで見つけた嫌悪感が起きる動画を見せ、それぞれの動画の後に質問を行い、彼らにはどのような感情が呼び起こされたのかを確認しました。
研究者たちは、ボランティアが実際に予測したとおりの反応を示したことを発見しました。
胃や腸に影響を与える可能性のあるもののビデオを見ると吐き気を催し、皮膚がダメージを受ける可能性のあるものを見るとかゆみを感じるようになりました。
【以下のリンクより引用】
Understanding the nuances of disgust: Nausea versus itchiness
Medical Xpress