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子供たちが将来認知症ケアへの道を開くかもしれない

「子供たちは私たちの未来だ」という言葉をご存じですか?
このことは、認知症への対処方法を含む、あらゆる物事において当てはまります。
アシュレイ・スミス博士は南オーストラリア大学のプレスリリースで、次のように述べています。
「認知症に関する教育を行うことは、共感力や洞察力に満ちた、思いやりのあるコミュニティを構築するための重要なステップです。」
スミス博士は大学の研究員であり、認知症教育に関する新しい研究の筆頭著者を務めました。
本研究の背後にある前提は、子供が育つ家庭で認知症について学べば、身近な人が認知症を発症した場合、将来的に認知症や加齢関連疾患に対処する際、より共感力を持って対応できるようになる可能性があるということでした。

この研究は、9歳から10歳までの90人近くの子供が対象となりました。
子供達は高齢者と話をしたり一緒に活動に参加し、教育ビデオを視聴し、人生経験や脳の健康、老人ホームなどの問題について話し合いました。
プログラムの後、研究者たちは、子供たちが認知症について理解しただけでなく、高齢者への思いやりや共感力において改善を示したことを発見しました。

 6か月後の追跡調査では、子供たちのスコアはプログラム直後の調査よりも、プログラム後の調査の方がさらに高くなりました。

研究者はまた、研究後に親と子のペア14組にインタビューを行いました。
特に次の事例は、子供が自身の行動の改善についてどのように認識できたかを示しています。
被験者は、次のように述べています。
「認知症であっても見た目や行動ではわからないことがあるため、他人とかかわる際より注意を払うようになりました。」

「子供たちは私たちの将来のリーダーであり、将来の地元の店主、銀行員、隣人となる存在です。私たちが認知症に関する理解を改善したいと考えるならば、子供の教育に投資する必要があります。」と、スミス博士はプレスリリースで説明しています。
「家族の誰かや家族の友人がこの疾患を患っていない限り、子供たちは一般的に認知症を患う人々についてあまり知りません。」

CDCは、2014年の米国での認知症成人は500万人であり、この数は2060年までに1,400万人になると推定しています。
危険因子には、認知症の家族歴、頭部外傷、健康状態の悪化、人種などがあります。
 CDCによると、ヒスパニック系の成人は認知症を発症する可能性が白人の成人より1.5倍高く、黒人の成人は2倍高い可能性があるといいます。
喫煙、高血圧、高コレステロールもまた、認知症の素因となります。

認知症にはライフスタイルの要素が含まれているため、スミス博士は子供の教育に熱意をしめしています。
 「子供たちに認知症について教えることで、子供の知識を改善し、認知症に対する前向きな姿勢を育てるだけでなく、大人になった時、自分自身の将来の認知症のリスクを減らすことにもつながります。」と、同氏は言いました。

出典 2020年8月21日更新 Medical Daily『Children May Lead the Way to Dementia Care Later in Life』(2020年8月24日に利用)
https://www.medicaldaily.com/children-learning-about-dementia-understand-affected-adults-better-4555...