家庭内暴力 (DV) が在宅ルールの下で上昇する可能性
研究者によると、2020年6月3日(ヘルスディニュース)- アメリカ・ロサンゼルスとインディアナポリスでCOVID-19の蔓延を阻止するための『在宅ルール』を導入した後、家庭内暴力事件が増加しました。
「外出禁止令(Shelter-in-place rules)により、家庭にいる時間がもっと増えることで、密室で広がる家庭内暴力や親密なパートナーによる暴力が増える可能性が非常に高いと言えます。」
と、ロサンゼルスにある、カリフォルニア大学の人類学の教授で、筆頭著者のジェフリー・ブランティンガム氏は述べました。
ロサンゼルス市は、3月20日から在宅ルールを実施しました。
インディアナポリス市は3月24日に始めました。
どちらの市も学校、レストラン、バーに対して3月16日より閉鎖するよう命じました。
ブランティンガム氏とその同僚は、1月2日から4月18日までのロサンゼルス市と、1月2日から4月21日までのインディアナポリス市での警察への通報分析を行いました。
また、ロサンゼルス市では4月10日、インディアナポリス市では4月18日までに報告された犯罪統計(犯罪の疑いを反映するさまざまな数字)を分析しました。
調査によると、どちらの都市でも、在宅ルールの対策が実施された後、家庭内暴力 (ドメスティックバイオレンスコール) による通報で統計的に有意な増加がありました。
研究者らは、人々が通常の生活を再開するにつれてこの急増は徐々に減ると予想していますが、感染の流行の第2波により新たな在宅制限が引き起こされた場合、この数は再び増加する可能性があると警告しました。
ブランティンガム氏は、家庭内暴力は警察に最も報告されていない犯罪の1つであると指摘しました。
この分析では、ロサンゼルスで報告された強盗や家宅侵入の大幅な減少が見られましたが、車両の盗難は緩やかに増加しました。
強盗の報告はインディアナポリスでは比較的安定していたものの、車両の盗難は変わらず、強盗はわずかに減少しました。
両方の都市では交通渋滞が大幅に緩和されました。
「全体として、COVID-19によってもたらされる社会的、および経済的生活の混乱規模を考えると、これらの変化はおそらく予想されるよりもそれほど深刻ではありません。」
とブランティンガム氏は述べました。
「全体的に見ると、犯罪の危険は依然として在宅ルール前とほぼ同じ水準で確認されています。」
この研究は、国際ジャーナル『Journal of Criminal Justice』の5月〜6月号に掲載されました。
【以下のリンクより引用】
Domestic Violence May Have Risen Under Stay-at-Home Rules
Healthday