専門家がコロナウイルスについての「噂と誤報」を非難
9か国の科学者は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の起源を取り巻く「陰謀説を強く非難する」という共同声明を発行し、噂を広める人々に誤った情報による有害な結果を考慮するように促しています。
今週水曜日に、9か国の国際研究機関から集まった27人の公衆衛生専門家が、共同声明を科学誌The Lancetに掲載し発表しました。
声明の中で、彼らは、新型コロナウイルスであるSARS-CoV-2が、中国武漢の研究室で作成され、それが漏洩したという、支持されない主張の広がりについて、一層の懸念を表明しています。
「我々は、2019年の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の出現に際し、密接に追随してきた公衆衛生科学者であり、世界の健康と幸福への影響について深く懸念しています。」
と科学者らは記しています。
ソーシャルメディアで浸透し、タブロイド紙の格好の餌食となった噂は、誤った情報がSARS-CoV-2への取り組みでの進展を著しく阻害する可能性があるのではないかという専門家の懸念を駆り立てました。
「この発生に関する迅速でオープンで透明に共有されているデータは、その起源に関する噂や誤報によって脅かされています。」
と、The Lancetにおいて、この声明の著者は警告しています。
「私たちは陰謀説を強く非難します。」
声明では特定の名前や機関については言及していませんが、コウモリのコロナウイルスを研究している武漢ウイルス学研究所がウイルスの疑惑のある起源について非難されていると推測されます。
しかし、その機関と公式に提携している研究者は、そのような主張を繰り返し否定しています。
「武漢ウイルス学研究所での感染はなく、『患者ゼロ』は私たちが起源ではありません。」
と研究所の研究者であるチェン・クアンジャオ氏は報道機関に述べました。
しかし、専門家はそのような噂を打ち消すことができず、それは政治家のような公に知名度の高い個人によってさえも延々と言われています。
最近の例の1つは、トム・コットン上院議員の例です。
彼は、新しいウイルスの真の起源に関して秘密を貫いている中国当局を公に非難しています。
The Lancetの新しい声明に共同署名した専門家は、そのような主張は事実に基づいておらず、研究者と保健当局の間の、現在の強力な国際協力を脅かすものであると強調しています。
彼らは次のように記しています。
「私たちはCOVID-19は、自然が起源でないことを示唆するような陰謀説を強く非難するために共に立ち上がります。」
「複数の国の科学者が原因物質である重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)のゲノムを公開、および分析しており、このコロナウイルスは、野生生物に由来するということを圧倒的に結論付けています。」
真の危害の可能性
「陰謀説は、このウイルスとの戦いにおいて、私たちの世界的な協力を危うくする恐怖、噂、偏見を作り出すだけです。」
と専門家に警告します。
米国に本拠を置く公衆衛生研究機関であるEcoHealth Allianceの責任者で、共著者の1人であるピーター・ダザック博士は、噂話が社会的緊張と暴力を助長する可能性があることを強調しました。
「私たちはソーシャルメディア誤報がある時代の真っただ中にいます。そして、これらの噂や陰謀説が、中国の同僚の身に起こった暴力の脅威を含めた、現実の結果を招きます。」
とダザック博士はコメントしています。
「私たちは、陰謀論者によって毎日攻撃され脅迫されている同僚を、立ち上がって支援するか、または目をつぶるか選択することができますが、 9か国の人々が性急に防衛のために集結し、ひいては大流行で恐ろしい状況に対処している人々と連帯を示すことができてうるということを誇りに思います。」
【以下のリンクより引用】
Experts condemn 'rumors and misinformation' about coronavirus
Medical News Today