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専門家パネルは心臓病予防でのアスピリンの推奨を撤回

20211012日(ヘルスディニュース)-ほとんどの人にとって、最初の心臓発作や脳卒中の予防目的での毎日の低用量のアスピリンは服用すべきではないようです。

米国予防医学専門委員会(USPSTF)は、心臓病を予防するために低用量のアスピリンの服用を多くの人々に促すという以前の推奨を本質的に取り消す勧告案を発表しました。

提案が採択された場合、タスクフォースは、60歳以上の人々の心臓の問題を防ぐために低用量のアスピリンの使用を推奨します。

40歳から59歳までの人々では自分自身か医師と話し合いアスピリンを選択していますが、タスクフォースは、「このグループでのアスピリン使用による利益わずかです。」

と警告しています。

「毎日低用量のアスピリンを服用したいと考えている人では、出血のリスクが高くない場合には利益がある可能性が高くなります。」

と勧告案では報告されています。

この変更は、毎日のアスピリンが最初の心臓発作や脳卒中を防ぐのにほとんど効果がなく、出血などの潜在的に深刻な副作用のリスクを大幅に高めるということを示した新しいデータを反映しています。

この提案は、既に発作を経験しており2回目の心臓発作を防ぐためにアスピリンを服用している人々でのガイドラインを変更するものではありません。

タスクフォースのメンバーであるチェン・ウェン・ツェン博士はニューヨークタイムズ紙に、次のように語りました。

「心臓発作を起こしたことがなくて心臓病のリスクが高い人はアスピリンを誰でも服用すべきだという包括的な声明はもはやありません。」

「私たちは、一次予防において、最も薬の恩恵を受け、最も有害となるリスクが少ない人々に対してのみ服用を推奨するというように賢明な選択を行う必要があります。」

ツェン博士は、ハワイ大学の家庭医学と地域保健においての研究リーダーです。

アスピリンは、血餅が動脈を詰まらせて心臓発作や脳卒中を引き起こすのを防ぐことができる非常に効果的な抗凝血剤ですが、心臓の専門家は、内出血のリスクの危険とその利点とを常に検討してきました。

新しいデータでは、「アスピリンの使用に関連する出血のリスクの増加が、アスピリンの開始後比較的迅速に発生する」と示しており、「出血の絶対リスクは年齢とともに増加する」、とUSPSTFは勧告案で述べています。

低用量とは81mgから100mgの間です。

ツェン博士はワシントンポスト紙に対して、次のように述べました。

「提案された推奨事項の主な目標の1つは、薬局で薬のボトルを購入して”私はアスピリンを服用する必要があります”と言うのではなく、患者が医師と相談するということです。」



心臓病の予防におけるアスピリンの使用に関するUSPSTFによる現行の勧告案は、2016年に発行されました。

当時、心臓発作や脳卒中のリスクが今後10年間に10%以上である50歳〜59歳の人には低用量のアスピリンを推奨していました。

これらの人々はまた、出血のリスクを増やさず、平均余命は少なくとも10年あり、毎日のアスピリン療法を続けることは厭いません。

今回の推奨事項によると、60歳から69歳までの人々は、今後10年以内に致命的な心臓関連の発作を起こすリスクが10%以上ある場合、個人的にアスピリンを服用するという選択肢はあります。

アメリカ心臓協会のドナルド・ロイド・ジョーンズ会長は、2016年のガイドラインは1980年代と1990年代に収集された臨床試験データに基づいているため、アスピリンの服用には心臓発作や脳卒中の予防といった付加価値があったとワシントンポスト紙に述べました。

しかし、アスピリンの利点は、何年にも渡り増えてきたより良い新薬とより健康的なライフスタイルの選択肢のおかげで、それほど重要ではなくなったと・ロイド・ジョーンズ氏は述べました。

「私たちはもはやアスピリンをそれほど必要としないのです。」

と彼は言います。

ニューヨーク州マンハセットのサンドラバスハート病院の心臓血管の健康と脂質学のディレクターであるガイ・ミンツ博士は、それには、コレステロールの低下、糖尿病の抑制、体重減少や運動、そして禁煙が不可欠であると述べました。

しかし、予防ケアの進歩により、アスピリンは不要になります。

「アスピリンの発売から30年後の今、私たちは心臓発作の一次予防のためのより多くの治療方法をサポートするための広範なデータがあります。これらすべての進歩により、アスピリンをすべての患者に使用するといった必要性がなくなりました。」

USPSTFによると、彼らはこのアスピリン勧告の改訂案に関する意見やコメントを118日まで受け付けます。

USPSTFは、予防医学の16人の専門家で構成されており、さまざまな検査ツールと予防治療をサポートする科学データを定期的に評価しています。

タスクフォースは独立していますが、そのメンバーは連邦医療研究品質局の局長によって任命されています。



【以下のリンクより引用】

Expert Panel Backs Off Recommendation for Aspirin to Prevent Heart Trouble

Healthday

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