山火事による呼吸の問題で子供たちが緊急搬送されている
2020年1月8日(HealthDay News)- 山火事による環境被害の増大に伴い、子供の呼吸器系の問題がより増えていると新しい研究では確認されています。
2017年12月に発生したカリフォルニア州サンディエゴ郡での小規模な山火事により、呼吸困難や呼吸窮迫症状、喘鳴や喘息などで、救急医療機関には1日あたり16人以上、通常より多くの子供たちが運ばれました。
ライラック火災と名付けられた山火事はそれが終息するまでに、4,100エーカー(約16.6平方キロメートル)を焼き尽くしました。
また、この研究では、12歳未満の子どもが呼吸困難を起こし、救急部門へ運ばれたた可能性が高いことがわかりました。緊急治療センターへの子供の訪問も増加しました。
研究のために、研究者は2011年から2017年までの電子医療記録を調べました。
彼らは、同じ期間の微粒子大気汚染のレベルも調べました。
粒子状物質(PM)の汚染はさまざまなサイズで見られます。 PM2.5のサイズは2.5マイクロメートル未満であり人間の髪の毛1本の幅の約30分の1です。 2017年の火災中、PM2.5レベルのPMは5倍に増加しました。
救急部門に連れてこられたほとんどの子供たちは、山火事の風下に住んでいましたが、それはサンタアナ風(アメリカ・南ロスアンゼルス盆地の季節風)によって引き起こされたと研究著者らは述べました。
「私たちの調査結果は、早期警戒システムで幼児を保護することに焦点を合わせた公衆衛生の取り組みと、サンタアナ風による山火事の風下での被害の緩和努力が、将来これらの破壊的な山火事による影響を減らす可能性があることを示唆しています。」
とカリフォルニア大学サンディエゴ校、医学部小児科の助教授で研究者のシドニー・レイベル博士は述べました。
この報告は、1月6日、米国胸部学会誌のオンライン版に掲載されました。
その報告内容は、少なくとも24人が死亡し2,000戸以上の家屋を全壊、または損壊させているオーストラリアで進行中の記録的な山火事の影響と一致しています。
多くの人が気候変動によるものであると指摘しています。
【以下のリンクより引用】
Wildfires Send Kids to ERs for Breathing Problems
Health Day