山火事の煙は即座に健康へダメージを与える
2020年6月29日 - 山火事の煙は心臓と肺に、ほとんど即座に有害な影響を与えると研究者たちは述べています。
カナダのブリティッシュコロンビアで2010年から2015年までの山火事シーズンのデータを使用して、研究者らは、煙中にある高レベルの微粒子に曝されることが、心臓および肺の状態による救急車の派遣と関連がありました。
調査によると、山火事の煙にさらされてから1時間以内での救急車の派遣が急増していました。
さらに、調査結果では、糖尿病のある人々の間で、健康問題のリスクは、煙にさらされてから48時間以内に上昇したことが示されました。
この調査には、500,000人を超える人々からの670,000件を超える救急車の派遣が含まれています。
この報告は、6月24日の『Environmental Health Perspectives』誌に掲載されました。
「山火事の煙による健康への悪影響については、以前から知られていました。」
と、カナダ・バンクーバーにあるブリティッシュコロンビア大学で博士号を取得するための研究の一環として、この研究報告を執筆したジャユン・アンジェラ・ヤオ氏(Jiayun Angela Yao)は述べました。
「しかし、微粒子物質が呼吸器系や循環器系にどれほどの速さで影響を与えるのかを確認できたことは驚くべきことです。そして、糖尿病患者への急性的な影響というのも私たちには比較的新しいものです。」
粒子状物質は、空気中のほこり、汚れ、煙の小さな破片で構成されています。
粒子が大きいと目や喉を刺激する可能性があり、粒子が細かい場合は肺の奥深くまで浸透し、血流に入る可能性さえあると研究者たちは説明しています。
山火事の季節もうすぐ到来し、山火事の煙がCOVID-19を含む心臓と肺に影響を与えるウイルス感染の重症度を高める可能性があるため、この調査結果はタイムリーなものだと研究者らは述べました。
調査結果は、山火事による煙に曝される環境を制限するための、迅速な公衆衛生対応の必要性も強調しています。
「特にCOVID-19は依然として公衆衛生上の深刻な脅威であるため、誰もが準備を確実に行うために、山火事の煙に対抗する準備を始めることが不可欠です。」
とヤオ氏は述べました。
「持病に心疾患や肺疾患、糖尿病がある人は特に脆弱ですので、空気清浄機の購入を検討し、自宅には、十分な量の医薬品を確保することを検討する必要があります。」
【以下のリンクより引用】
Wildfire Smoke Causes Rapid Damage to Your Health: Study
Healthday