幸福は長寿につながる
幸福はあなたの生活の質を向上させるだけではありません。
新しい研究によると、幸福はまた寿命を延ばす可能性があるといいます。
日常に幸福や楽しみ、満足感を感じていると報告した高齢者は、5年間の研究期間中の死亡率が35％低くなりました。
この結果は、研究者が慢性的な健康問題やうつ病、経済的安定などの要素を取り除いた後も変わりませんでした。
ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンで心理学の教授を務め、この研究の筆頭著者であるAndrew Steptoe博士は次のように述べています。
「1日に感じる幸福度合と将来の死亡率の間には関連があるとは予測していましたが、この影響の強さには驚かされました。」
幸福と長寿に関する以前の研究は、被験者が過去の一定期間に感じていた感情を思い出す能力に大きく依存していました。
しかしこうした記憶は必ずしも正確ではなく、Steptoe氏と彼の研究仲間はこの問題を回避するため、
3,800人以上の被験者に、1日4回特定の時間における幸福、不安、その他感情の度合の記録するよう依頼しました。
被験者の研究開始時の年齢は52歳～79歳であり、幸福度合と楽観度合により3つのグループに分けられました。
これらのグループはいくつかの尺度（年齢や資産、喫煙の有無など）において多少の差がありましたが、人種構成や教育、雇用状況、全体的な健康具合の面では同程度でした。
5年後、最も幸福度の低いグループの死亡率は7％であったのに対し、最も幸福度の高いグループは4％、中間のグループは5％となりました。
研究者が年齢やうつ病、慢性疾患、健康行動（運動やアルコール摂取など）、社会経済的要因を管理したところ、最も幸福な人は35％、中程度に幸福な人は20％、幸福ではな対照者と比べてそれぞれ死亡率が低くなることがわかりました。
ある特定の日の感情で近い将来の死亡率を予測できるというのはとっぴな話に思えるかもしれませんが、過去の研究ではこうした感情のスナップショットは、その人の全体的な気性の良い指標となることが証明されていると、ローレンスにあるカンザス大学の心理学教授であるSarah Pressman博士は言います。
「もちろん間違いの余地はあります。もし駐車違反切符を切られたり、研究途中でつまずいたとしても、特別幸福感は得られないでしょう。」と、本研究には参加していないものの、幸福が健康に与える影響を研究するPressman氏は言います。
「しかし、研究が成功したことを考えると、被験者にとってその日は大分典型的な日常であったことが示されています。」
幸福度とは異なり、うつ病の症状は、研究者らが全体的な健康状態を調節した後、死亡率との関連は見られませんでした。
研究によれば、この調査結果は、幸福の欠如は、否定的な感情の存在よりも高齢者の健康においてより重要な尺度である可能性を示しているといいます。
ポジティブな感情は、あらゆる面において身体の健康に良い影響を与える可能性があります。
例えば幸福に関与する脳の領域は、血管機能や炎症にも関与しており、研究ではストレスホルモンであるコルチゾール値は感情に伴って上下する傾向にあることが示されています。
この研究では幸福（または不幸）が寿命に直接影響することは証明されていませんが、この調査結果は医師や介護者が高齢者の感情的な幸福に細心の注意を払うべきであることを示していると、研究者らは述べています。
「私たちはこの研究で、より幸せになろうとすることが直接健康に良い影響をもたらすと主張するつもりはありません。」とSteptoe氏は言います。
しかし、この研究やその他の同様の研究は、幸福度合を医療従事者にとっての正当関心領域の一部として確率する助けとなるはずだと、Pressman氏は話しています。
「幸福は漠然としていて科学的ではなく、ストレスやうつ病などのように心配すべきことではないと考える人もいます。」と彼女は続けました。
彼女は、幸福は「医師が患者に尋ねるべき事項のひとつである可能性がある」と付け加えました。
米国科学アカデミー紀要に本日発表されたこの研究は、大規模な被験者を対象に長期的に実施された、イギリスの加齢に関する研究を含んでいました。
研究の著者らは、イギリス心臓病支援基金、キャンサー・リサーチUK、アメリカ国立老化研究所からの資金提供を受けていました。
出典：2018年7月20日更新 CNN Health 『Happiness linked to longer life』（2019年4月30日に利用）
https://edition.cnn.com/2011/10/31/health/happiness-linked-longer-life/index.html
新しい研究によると、幸福はまた寿命を延ばす可能性があるといいます。
日常に幸福や楽しみ、満足感を感じていると報告した高齢者は、5年間の研究期間中の死亡率が35％低くなりました。
この結果は、研究者が慢性的な健康問題やうつ病、経済的安定などの要素を取り除いた後も変わりませんでした。
ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンで心理学の教授を務め、この研究の筆頭著者であるAndrew Steptoe博士は次のように述べています。
「1日に感じる幸福度合と将来の死亡率の間には関連があるとは予測していましたが、この影響の強さには驚かされました。」
幸福と長寿に関する以前の研究は、被験者が過去の一定期間に感じていた感情を思い出す能力に大きく依存していました。
しかしこうした記憶は必ずしも正確ではなく、Steptoe氏と彼の研究仲間はこの問題を回避するため、
3,800人以上の被験者に、1日4回特定の時間における幸福、不安、その他感情の度合の記録するよう依頼しました。
被験者の研究開始時の年齢は52歳～79歳であり、幸福度合と楽観度合により3つのグループに分けられました。
これらのグループはいくつかの尺度（年齢や資産、喫煙の有無など）において多少の差がありましたが、人種構成や教育、雇用状況、全体的な健康具合の面では同程度でした。
5年後、最も幸福度の低いグループの死亡率は7％であったのに対し、最も幸福度の高いグループは4％、中間のグループは5％となりました。
研究者が年齢やうつ病、慢性疾患、健康行動（運動やアルコール摂取など）、社会経済的要因を管理したところ、最も幸福な人は35％、中程度に幸福な人は20％、幸福ではな対照者と比べてそれぞれ死亡率が低くなることがわかりました。
ある特定の日の感情で近い将来の死亡率を予測できるというのはとっぴな話に思えるかもしれませんが、過去の研究ではこうした感情のスナップショットは、その人の全体的な気性の良い指標となることが証明されていると、ローレンスにあるカンザス大学の心理学教授であるSarah Pressman博士は言います。
「もちろん間違いの余地はあります。もし駐車違反切符を切られたり、研究途中でつまずいたとしても、特別幸福感は得られないでしょう。」と、本研究には参加していないものの、幸福が健康に与える影響を研究するPressman氏は言います。
「しかし、研究が成功したことを考えると、被験者にとってその日は大分典型的な日常であったことが示されています。」
幸福度とは異なり、うつ病の症状は、研究者らが全体的な健康状態を調節した後、死亡率との関連は見られませんでした。
研究によれば、この調査結果は、幸福の欠如は、否定的な感情の存在よりも高齢者の健康においてより重要な尺度である可能性を示しているといいます。
ポジティブな感情は、あらゆる面において身体の健康に良い影響を与える可能性があります。
例えば幸福に関与する脳の領域は、血管機能や炎症にも関与しており、研究ではストレスホルモンであるコルチゾール値は感情に伴って上下する傾向にあることが示されています。
この研究では幸福（または不幸）が寿命に直接影響することは証明されていませんが、この調査結果は医師や介護者が高齢者の感情的な幸福に細心の注意を払うべきであることを示していると、研究者らは述べています。
「私たちはこの研究で、より幸せになろうとすることが直接健康に良い影響をもたらすと主張するつもりはありません。」とSteptoe氏は言います。
しかし、この研究やその他の同様の研究は、幸福度合を医療従事者にとっての正当関心領域の一部として確率する助けとなるはずだと、Pressman氏は話しています。
「幸福は漠然としていて科学的ではなく、ストレスやうつ病などのように心配すべきことではないと考える人もいます。」と彼女は続けました。
彼女は、幸福は「医師が患者に尋ねるべき事項のひとつである可能性がある」と付け加えました。
米国科学アカデミー紀要に本日発表されたこの研究は、大規模な被験者を対象に長期的に実施された、イギリスの加齢に関する研究を含んでいました。
研究の著者らは、イギリス心臓病支援基金、キャンサー・リサーチUK、アメリカ国立老化研究所からの資金提供を受けていました。
出典：2018年7月20日更新 CNN Health 『Happiness linked to longer life』（2019年4月30日に利用）
https://edition.cnn.com/2011/10/31/health/happiness-linked-longer-life/index.html